いーとみー外伝 (ページ22)

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５-⑤ ページ22

○○くんが言う。

「…？おかしいんかな俺」
「や、それは分かりませんけど…
俺は少なくとも違いますよ
執事やなかったらあいつのこと大っ嫌いやと思う」

えっ、じゃあ、じゃあ

「…忠義様？の言うこととかやること、あー可愛いなぁとか、かっこいいなぁって思ったりは？」
「ないかな、あいつ基本我儘やもん」
「何でもやってあげたいって思ったりは？」
「ない、むしろちょっとは自立して欲しい」

えぇ…これ、俺だけなんかな。
繭華様にそんなこと思う方が違うんかな？

いや、それより

「○○くんは、何で執事やってるん？」

それが知りたくなった。

「単純やで
俺の一家が大倉家に代々仕える執事一族やったってだけ」
「じゃあ、辞めたいん？」
「…そういう訳でもないかな」

ちょっと微笑むと、○○くんは、俺の目を真っ直ぐ見た。

「安田さん。俺はな、別に執事やなくても、一人でも生きていける、将来的にね」
「…」
「やけど俺は、今はただ、あのヘタレをほっとく人生は選べない。それだけ」
「…時期が来たら、辞めるかもしれへん？」
「さあ
でもこういう了見の一族やから、今までずっと執事なんてやって来たんやろな
そしたら俺、ズルズルと結局辞めへん気がする‪w」