いーとみー外伝 (ページ20)

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５-③ ページ20

繭華様とお買い物も行くようになって、あの子の趣味の店は大抵把握している。

確かいい感じのドレスを売ってた店がこの辺やったはず…。
あ、あった。

いざ入ろう、と思った時。

「おわっ」

何か男の子が飛び出してきた。
年頃は俺より多分ちょっと下。
繭華様と同じくらいかな。

男の子は一瞬こっちを見て、べっと舌を出してからたったったーと駆け出した。

何やアイツ(イラッ)。

と、その後

「待てやゴラッ！」
「はいはい亮も焦んな」

その後を追うように少年と男の人。
少年の方は俺と似たカッコしてる。たぶん年頃も同じくらい。

え、えっと…何事？

「ほら亮、ここで待っとけ
俺があいつ捕まえてくるから」
「でもっ！」
「後でちゃーんと言い聞かせたったらええんや！とにかく待っとけ！」

そう言って男の人の方はバーッと走ってってしもた。

残された少年はばっとこっちを見て

「すんません！」

と謝った。

「あ、や、ええですけど…」