繭華嬢(9)の呟き3 ページ3
そうそう、丸山にはもう一つ私がだいきらいになる理由がある。
丸山は、お友だちとのお出かけに関してことうるさいのだ。
あっちのしつ事に任せるというのは信用できないからだそう。
丸山をせっとくするのはシナンノワザだ。
今日もそうだった。
丸山のおむかえが少しおそかったから、友達にさそわれたのだ。
ゴルフなんか行くから。ざまあみろめ。←
「まゆちゃん、今日みんなでお買い物行こうって話してたの
まゆちゃんも一緒にどう?」
「いいわね!行きたい!」
大きく何回もうなずく。
その度にゆれるツインテールがうざったい。
お父さまも丸山も、それがいいのだと言うんだけど、私にはよくわかんない。
「ほんと?じゃあこれから…」
「いーけーまーせーん、お嬢様」
げ。
いつの間にやら、丸山が私の後ろに立っていた。
「ま、丸山、いたの」
「今日はピアノのお稽古ですよ、お嬢様」
「ピアノ?先生に見てもらうのはあさってじゃ…もがっ」
私の口をおさえる丸山の手。
丸山はこういう時シュダンを選ばない。
「すみませんお友だちの皆様〜
繭華様は本日習い事がございます故…」
そうアイソワライで言うと、丸山は私のこしあたりをつかんで
小わきにかかえた。
「!?」
「さ、はよ帰りますよー、お嬢様」
そして、ダットノゴトキ速さでその場をはなれる。
当の私はたまったもんじゃない。
「ぎゃああああああああああああぁぁぁ
おちるおちる!下ろしてよ丸山!!」
「はっはっは笑」
「笑いごとじゃないってば!」
「やってはよ帰らないとー!」
「丸山の首がとぶから?」
「だーいせーいかーい♪」
からの、ムジヒなスピードアップ。
「いやあああああああああぁぁぁ」
だいきらい!
丸山なんて、だいきらいだ!
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作者名:よつげ | 作成日時:2019年2月27日 16時