一身上の都合により ページ17
あれから数か月。
あの次の日聞いてみたんだけどけっきょく丸山は教えてくれなかった。
ゆういつ言ってくれたのは『繭華様の教育に悪うございます故』ということだけ。
きょーいくに悪うって何なのよ。
「お じょ う さ ま
手が止まってますよ〜」
「あっ、もう!!」
ただいままたもやねる前のお勉強中。
ていうか、あんたのせいだっつーの。
考えごとしてたら集中できないし…
「丸山、今日はもうこのへんでいい」
「ええんですか?」
「いいったらいい!」
「そうですね、かしこまりました
最後の挨拶もしなくてはいけませんし」
ん?
さいごの、あいさつ?
「えー、それでは繭華様
今までありがとうございました」
は?
「この執事丸山
一身上の都合により、本日付けで貴女の執事から退くことと相成りました!」
しつ事から、しりぞく…
「え、丸山やめるの!?」
「はい。」
「なんで!?
…っていうか私、まだ咲子さんのこと聞いて」
「ああご安心を!後任には僕と違って歳も近く人当たりも良い執事をご用意しておりますんで♪」
…どうでもいいけど
何でそんなうれしそうな笑顔なのよ。
やっぱりバカしつ事はバカしつ事だ。
「貴女の執事となれたこと、本当に本っっっ当に幸せにございました!
どうかくれぐれもお幸せに〜♪」
ほんとに、わけがわからない。
こうしてコトのシンソウは何もわからないまま、丸山はこのやしきを去ったのだった…
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作者名:よつげ | 作成日時:2019年2月27日 16時