29:笑顔の裏には* ページ35
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「今日はオレに付き合ってもらうからナ」
約束していた日にちのとある待ち合わせ場所
いつもの笑顔より心なしか嬉しそうなナホヤは僕にそう言う
思わず身構えた僕にナホヤはじゃあ行くぞと眩しくなるぐらいの笑顔で振り返り、ピアスを揺らした
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『遊園地じゃん』
てっきりどこか連れまわされるのかと思っていたが案外楽しそうな場所で面食らう
「何でも言うこと聞くって言ったよな？もう取り消しできねぇよ」
『今更遊園地について帰るなんてせんよ。でもこれだったら僕も楽しんじゃうけどええの？』
せっかくの僕を何でも言うこと聞かせられる機会を無駄にしている気がしてそう聞くと何言ってんだオマエと言わんばかりの顔
「オマエこうでもしねぇと自分から遊ぼうとしねぇだろ」
今日ぐらいは総長補佐としての役割忘れろと僕の頭を撫でるナホヤ
そういえばナホヤ、お兄ちゃん気質だった
照れくさくなった僕はじゃ、行こっかと先に歩き出す
いつも自由気ままとはいえ、いつ命を落とすか分からないこの不良世界は気が抜けない
補佐としての役割を全うしようとする僕に羽目外せと命令口調だが、言葉の裏を返せば優しい気遣いで
赤くなる頬を押さえながらいつもより鼓動が早い心臓は僕の焦りを表しているようだった
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ナホヤって……結構モテる？
パーカーとズボンというラフな格好の僕相手に男を発揮しすぎてものすごく戸惑ってしまう
さっきもバイキングで僕を端に座らせたり、メリーゴーランドでは高い馬に乗りたがる僕の手を引いて乗るのを優しく手伝ってくれたり、極め付けは僕にお金を出させようとしないこと
女だから払わなくていいという発想は僕にはないが、年下の女に払わせられるかよと半ば強引にお金を出してくれた
気づかなかったがお兄ちゃん気質の前に、このモテ気質をどうにか耐性つけたい
慣れない、女の子扱いにむず痒くてどうにかなりそうだ
僕が無言でいるとどうした？と色々気にかけてくれるのはいつも通りやけど、頭を撫でてくるのはいつも通りじゃないからまた戸惑う
何とか大丈夫だと返すとふうんという声
「足短ぇんだから遅いんだヨ」
先程までは優しいと感動していたのにもう憎まれ口を叩かれてしまった
何とか抗議しようと口を開くと手が優しく引かれ繋がれる
驚いてナホヤを見ると耳が真っ赤に染まってて僕も同じように赤くなってしまった
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ぴの - はじめまして！そしてだいぶ前の作品に失礼致します！ 大阪w どついたw そういう事ですかw (2022年2月26日 0時) (
レス) @page47 id: e70a7924c6 (このIDを非表示/違反報告)
暗闇 - うわっホントに遅くなってごめんなさい。めっちゃ好きです。尊すぎです。天才ですね！ (2021年11月29日 21時) (レス) id: b5b1838b31 (このIDを非表示/違反報告)
ようえぐ(プロフ) - ririyさん» はじめましてっ、コメントありがとうございます！双子いいですよねぇ (2021年8月1日 8時) (レス) id: b84aabeb07 (このIDを非表示/違反報告)
ririy - 双子 神 （推しなのでありがたいです） (2021年8月1日 4時) (レス) id: b22339e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
河谷若狭(プロフ) - 雪見大福さん» コメントありがとうございますっ！わわっ、嬉しいお言葉まで…更新頑張りますっ！ (2021年7月15日 6時) (レス) id: 1007f168b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：河谷 | 作成日時：2021年6月10日 23時
