#9 ページ21
side:Y
時刻は19時半過ぎ
先日河村さんからAさんの事を聞かれて以来ずっと気になっている事がある。
ただ、何となく聞きにくい。
一体どういった知り合いなのだろうか。
気になる...
「でもやっぱり聞けないよなぁ...」
集中力が切れてしまったというか、この事に意識が持っていかれてかPC画面に開かれたWordの文字は先程から一切増えない。
今日は久々に動画メンバー7名での決起集会的な呑み会だしもう諦めようか...
「福良〜僕、呑み会途中参加でもいい？」
「いいけど...何、急用？」
福良さんと河村さんの会話が聞こえて河村さんの方を覗き見る。
あれ、もう上着着てる...
「あぁ...まぁそんなところかな。なるべく早く合流するよ。」
「わかった。」
「山本、ちょっといい？」
「え？あ、はい。」
身支度を整えたであろう河村さんに呼ばれ、通路に出る。
「今からAさんの店に行こうと思うのだけど山本も行く？」
「え、、、？Agehaですか？」
頷く河村さん。
予想外のお誘いに驚く。
「えと...僕は今日の分の仕事が残ってるので遠慮しておきます。感想聞かせてください。」
「そうですか、では残念ですが1人で行ってきますね。」
正直気になるけど、2人が揃っている画をなんとなく見たくないと感じた。
直感だけど。
荷物も持っていたらしく、オフィスに戻らず玄関へ向かう河村さん。
僕はその後ろ姿をただ眺めるしか出来なかった。
そして福良さん名前を呼ばれオフィスに急いで戻る。
呑み会は8時頃開始予定。
一体河村さんは何時頃にやってくるのだろうか...
あと約30分。
僕の頭の中は更に河村さんとAさんの事でいっぱいになってしまうのであった。
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店の名前は適当です。
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作者名：るん子 | 作成日時：2020年4月2日 3時
