紅鮭【QK】 (ページ2)

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今日も疲れた。

この言葉が永遠に頭を駆け巡る。

時刻は明朝4時、辺りはまだ真っ暗で1人歩く私はアルバイト終わり。
早く自宅に帰りたいという気持ちが強く、急ぎ足で帰路につく。

私のアルバイトは夜のお仕事、所謂水商売。
もっとストレートに言うならばガールズバーである。

常に笑みを浮かべ、本音とは真逆と言っても過言ではない会話をし、適当にやり過ごす。
惰性で働いているわけはないが時々...稀にだが、自分は一体何をしているのだろうと冷静に考えてしまう。

金銭面では然程困ってはいないが、何となく始めて意外にもハマってしまった水商売。
大学も程々に通い、これといって本気になることなく繰り返される毎日。
夢中になれるようなものを探すのも、創り出すのも億劫になってしまい、大学生生活も残りあと1年。

あぁやはり今日は疲れている。

頭の悪そうな面構え、しょうもない会話。
いつもならやり過ごせる、自分ならそれをも上手くコントロール出来るのに。
プロとしての意識を忘れる事は決してないはずなのに...

「今日はイマイチだったな...」

頭のキレが悪く、レスポンスも自分としては赤点レベル。
その上、今もなお、余計な事を考え気持ちが滅入っている気がしてならない。

駄目だ...切り替えなくては。