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兄という存在 ページ13

『お兄ちゃん、遊ぼ?』


 「今は駄目だ、この仕事が終わったら遊ぼう。
  それまで待ってくれるか? 」



 そう言ってお兄ちゃんは私の頭を撫でた。
 その手はとても温かく気持ちよかった。

 家業が農家でお兄ちゃんは幼い頃から
 手伝っていた。


 私は下の子達の面倒を見て家族に少しでも
 役に立てるように頑張っていた。

 私は幸せな普通の家族だと思っていた。



 でも知ってしまったんだ。

 鬼という存在を。


 いつも夜中に外を出歩く父母を不審に思ったのだ。
 夜は暗く、危ないって煩く言っているのに
 自分達は出ていた。


 そう考えると全てが疑問に思った。
 何で藤という花が一年中、家の周りに
 飾られているのか。


 何で頑丈に何個も何個も鍵を付けるのか。
 他の家は付けていなかった。

 何か秘密があるかもしれない。

 そう思って私は後を着いていこうとした。



 ガシッ!




 「何やってるんだ?
  A、駄目じゃないか。

  夜は暗くて危ないんだ。
  まだ、Aは
  外に出られるような年じゃないだろう?
  大きくなったら一緒に出掛けような。 」


 
 お兄ちゃんはそう言って私の腕を掴んだ。


 『お兄ちゃん、何か秘密があるんでしょ?
  知っているなら教えて。

  誰にも言わないから、大丈夫だから。

  良いでしょ? 』


 溜息をついてお兄ちゃんは口を開いた。

 「お前も頭良いな。

  気付くなんて思ってなかった。
  お前が覚悟出来るなら教えてやっても良いが。」


 一つ目はこの世界には居てはいけない鬼という
 存在があること。
 二つ目は父母はその鬼を滅ぼす鬼殺隊であること。


 私は正直驚いた。
 鬼といったら桃太郎くらいしか出てこないのに
 本当に鬼がいるとは。

 しかもこの世界は桃太郎より、
 鬼は重い罪を犯している。

 人を殺めているのだから。

 父と母は大丈夫だろうか。
 心配になって来た私の心はお兄ちゃんに読まれ、

 また、撫でてくれた。

 その日はとても不思議な気持ちに浸していた。

 あの日から父母が怪我して帰ってくる度
 私は鬼への恨みが強くなった。


 ましては殺されるなんて…

 宝物の家族を失った。

 幸い、お兄ちゃんと私は生きていたが
 お兄ちゃんは自ら息の根を止めた。

 炭治郎君の場合、似てるかもしれない。
 妹は幸い生きていたが鬼になってしまったことが。

禰豆子という鬼→←本部



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胡蝶菫(プロフ) - さらさん» ありがとうございます!本当にそう言って頂き嬉しい限りです。それにお優しい言葉まで、本当にありがとうございます。心と体も元気にお互い頑張りましょう!! (2021年5月27日 22時) (レス) id: b70701d2c2 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!このお話とっても大好きです!!義勇推しの私には凄くいいお話です!!続き楽しみにしてます!!コロナで大変ですが、お体には気を付けて下さいね!! (2021年5月27日 21時) (レス) id: d237d559b7 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶菫(プロフ) - 髪飾りは義勇さんの心情が表れており鬼殺隊に入ったら生きていける可能性も少なくなるしかし、夢主なら大丈夫だろうと信じたかったからです。それでもやはり不安があり、早く会って元気か確認したいと思っていました。少し分かりにくかったですよね。すみませんでした。 (2020年10月7日 17時) (レス) id: e0c4c44a67 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶菫(プロフ) - 麗さん» コメント、ありがとうございます。恐らく、義勇さんが問いかけて来たところですよね。(間違えていたらすみません。)確かに夢主は意図的に義勇さんを避けていましたが、その逆で義勇さんは早く夢主に会いたいと思っていました。 (2020年10月7日 17時) (レス) id: e0c4c44a67 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 3ページの 合わない間 は意味的に会わない間だと思います (2020年10月6日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡蝶菫 | 作成日時:2020年8月13日 17時

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