シャングリラに綴る戯曲【掃き溜めの星】

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細かい様ですが、忘れ形見及び斎槻の遺品について。戦争が終結した後に、レブルは事実上の解散。拠点も破壊され住める状態ではなかった為、それぞれ新しい道を歩む準備として部屋の整理をしたのではないかと私は思っています。
　斎槻の部屋の整理に伴い、彼の持ち物を一人一つ遺品として所持する形になったと仮説します。その内「少女の傷痕」では、右京さんは斎槻の隊服を遺品として所持しています。
　浅葱さんも例外がないとすれば、持ち出すのは筆記用具等かなと。万年筆やネクタイピン等の洒落たものが多い中、敢えて彼には秘密箱を与えてみました。そして、飾ってしまう浅葱さん。

　最後に、論文や大学について。これに関しては詳しくは言えません。言及するとしたら、元々花陽は無能力者でありながら、異能力について詳しく勉強してました。キッカケは勿論斎槻ですが、斎槻が異能力者である事を秘密にしていた様に、彼女もこの事を内緒にしていました。当時、異能力者に近寄ろうとする無能力者は身内以外には殆ど居なかった事を考えると、異能力者に進んで歩み寄ろうとする姿勢を取る無能力者はかなりレアケースだったとも言えます。故に、利用されたのかもしれませんね。
　事件については、残念ながら真相は闇の中。只言える事は論文は二つ作成された、それだけです。花陽が関与している事には間違いはありませんが、当事者であるかどうかは一切分かりません。もしかしたら、戦争が起きる前に調べる事が出来たら、また違った結末を迎えていたかもしれません。
　作中浅葱さんが言った通り、人は利益に走りがちな利己的な存在です。出る杭は打たれるし、理解出来ない何かからは目を背けます。彼女も無能力者でありながら、異能力者と同じく無能力者に翻弄された一人と言っても過言ではないのかもしれませんね。

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