4話 後編 ページ11
朝ご飯は、クダリさんが作ってくれたサンドイッチだった。
「兄さんはわたくしと必要な手続きに参りましょう。シロナ様も同行してくださるとの事なので、1度ギアステーションに出勤し合流予定です。クダリ本日は、通常運転とはいかないと予想致します。対応お任せしても？」
「大丈夫 任せて 」
「なんか、すみません」
「兄さんが気にする必要は御座いませんよ」
明らかに、俺が理由で忙しくなるのだろう。新聞を片手に珈琲を口にするノボリさんに、サンドイッチを次から次に食べていくクダリさんを見ていた俺は肩を小さくした。
ご飯を食べ終われば、着替えだ。
差し出された糊のきいたシャツに袖を通す。釦は右手でとめる事が出来て、2人の手を借りずに済んだので助かった。
「ネクタイは難しいかと、貸して下さいまし」
「ありがとう」
俺の首にかかった青いネクタイを、素早く結ぶノボリさん。上に閉めた後、軽く下に下ろし苦しくないであろう位置に調節までしてくれた。3人でお揃いのネクタイをしていた。
次に手渡された鼠色のロングコートを羽織り帽子を被れば、似たような格好をした3人組の出来上がりだった。
玄関に移動し革靴を履く。俺のは丁寧に仕舞われており、靴箱の中から綺麗に磨かれた革靴を差し出された。
「良かった 兄さん 全部サイズ変わってない」
変わってなくて嬉しい、とクダリさんに抱きつかれるが抱き返せずにただ
「そうなんだ」
「えぇ」
と返す事しか出来なかった。
抱きついたままのクダリさんが俺をじっと見詰めているのが分かった、腰を屈めているみたいで顔が近い。
「ねぇ、兄さん。行ってきますのチューは？」
寂しそうな顔をしたクダリさんは、俺に爆弾を投げる。お風呂、寝室、次は行ってきますのチュー？流石に、いくら家族でもここまではしない事は俺でも理解出来る。おかしい。
なのに、クダリさんとノボリさんまで俺を見つめる。少し前に見た泣きそうな顔を見せられ、俺は折れるしか無かった。
「はい、気をつけて行こうな。」
やけくそになった俺は、抱きついた状態のクダリさんの唇に軽く口付けた。すぐに、ノボリさんのネクタイを引っ張りバランスを崩したノボリさんの唇に触れる。
「ほら、コレで合ってるか？」
固まっている2人を見ると目を見開いたまま、顔を真っ赤に染めていて、時間差でやって来た羞恥心に俺は顔を背けた。
「何か 言えよ」
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アクエリ(プロフ) - いえいえ〜望む望まない構わず更新してくれただけでも嬉しかったです〜更新は作者さんの意向で大丈夫だと思いますし、嬉しいと思っていただけたなら良かったですw (2022年10月24日 19時) (
レス) @page33 id: dee40d5769 (このIDを非表示/違反報告)
やる気次第(プロフ) - アクエリさん» アクエリさんお久しぶりです。 望まれていた更新では無かったと思いますが、アクエリさんのように待っていたと言ってくださる方がいて本当に嬉しいです。ありがとうございます。 亀更新ですみません笑 (2022年10月24日 19時) (レス) @page31 id: 362602b926 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリ(プロフ) - お久しぶりです、長らくこの作品を待ち遠しくしていましたー！更新ページを開いてみれば久しく見ていなかったタイトルが画面上に見えたのでとても嬉しくなりましたw更新おつかれさまです〜 (2022年10月24日 18時) (レス) @page32 id: dee40d5769 (このIDを非表示/違反報告)
やる気次第(プロフ) - アクエリさん» いつもありがとうございます。アクエリさんのコメントにいつも心救われております。ノリで描き始めたところがありちょくちょく自問自答をしているのですが、需要が有ると言っていただけると、とても救われる気分になります。ありがとうございます (2022年7月25日 12時) (レス) id: 362602b926 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリ(プロフ) - そして相変わらず、小説大好きです。読み返していっつもニコニコしてます。更新お疲れ様です〜 (2022年7月23日 13時) (レス) id: 694583c89a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やる気次第 | 作成日時：2022年4月5日 12時
