Monster (ページ8)

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BKside

そして今に至るわけだ

「やっぱりバレたか…ていうか外に出してもらえないってマジだったんだね～」

見た目は完全にお嬢様というか…巻かれた髪に白い肌で高そうな服を着ている

明らかにここしか知りません感が漂っている

『この状態からしていい人ではなさそうですね』

BK「確かにだね～銃向けてるやつが良い奴なわけない」

その世間知らずな雰囲気とは別に

彼女のひどく冷静な態度と芯のある声に違和感を感じる

BK「ちょっと欲しいものがあってね、それだけもらっていきたかったんだけど～…」

『別に持って行ってもらって構いません。どうせいらないものばかりですし』

自分の家のことなのに、他人事のようで少し笑えてくる

なんか今までのやつらとは違う

BK「じゃ遠慮なくもらっていくね～…って帰るわけにはいかないんだよね」

『そうですよね、私が見てましたもんね』

彼女はこの状況を理解しているようだ

それじゃなんで怖がらない…？

BK「わかっててそんな感じってなんか君変だね～」

普通だったらみんな泣き叫んで助けを求めてくるはずなのに

なんかこの子は違う

BK「その通りで見られちゃったわけだからちょっと生かしてはおけないかな」

正直見たことないタイプで興味がわいたけどこれも仕事だし

『…分かりました。一思いにやってください。来世では楽しく生きられるように願ってますから」

BK「…え」

ベクヒョンは驚いた

そんな言葉が返ってきたことは今までに一度もなかったからだ

彼女の言葉はひどく気の毒でこのくらいの年の娘からは聞くことのない言葉だ

それが強く頭に響いて同情心が高まるが本人があっけらかんとしているから

おかしくて、理解できなくてやっぱり興味がわいてくる

BK「…ん～どうしようかな」

『早くしないとそろそろ親が帰ってきますよ」

BK「逆に急かしてくるなんて笑笑」

『そんな笑わなくても』

BK「君名前は？」

『A、キム・Aです。』

BK「へぇ～、いい名前じゃん」

ベクヒョンはAに近づいた。

近くに行けば行くほどAの長いまつ毛に目がいく

BK「俺、…君のこと気に入ったかも」

ベクヒョンは構えていた銃を下した

『どういうことですか』

BK「面白いから撃つのやめたって言ってるの」

『私何も面白いこと言ってないですけど」

BK「そういうとこもだよ。まぁいいや、俺が君の人生変えてあげる」