【オリジナル】EREMENT６ (ページ7)

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祝第２００話　笠の男ページ7

あ「さて…どうするか…」

時雨「なんか考えてるんだろ早く教えろよ」

琥珀「え？」

あ「…乱暴かもしれないけどさ
夜中に忍び込んで取るとか…」

時雨「ただの犯罪者じゃないかよ！」

あ「でも、ほかにやりようが…」

琥珀「姫さんなら聞いてくれそうだけどさ…」

あ「…人切りとかなすりつけてｓ……っ！」

突然、Aの背後から煙が立ち
大きな音が聞こえた
時雨と琥珀は驚いたのか一斉にAから距離を取る
当の本人は、なにかを受け止めているそんな雰囲気だ

時雨「なんだ！？」

あ「…いや～…ごめんね
じょーだんだって…」

？「声のトーンが本気だったのでな…」

あ「あはは、半分本当ですよ」

琥珀「だっだれ…？」

あ「ずいぶん重いですね…
体重を刀にかけすぎると折れるよ？
人切りさん」

時雨「(気配がなかった…なんだこいつ…)」

？「ほう、受け止めてしゃべれるか…
中々もんだな」

受け止めた刀をはじいて向き合う
大きな笠をつけた長身の男のようだった
顔は笠で見えない

あ「…なぜ人を狙う？」

？「…人を切ることに快感を覚えた…それだけだ」

琥珀「人切りって…騒いでた」

時雨「無差別なのか狙ってるのかわからないが
奪っていい命なんてあるもんじゃない」

？「ふはは…王家にある宝…
それを狙っているのさ」

あ「…」

？「ある飾りがついた妖刀と聞く…
深淵について何か知らないか…？」

あ「へぇあれ深淵っていうんだ…
あの刀を取って何する気？」

？「…なに、良い刀が欲しいだけよ」

時雨「それで人切ったりしてるんだろ！」

？「…ここに来る異国の者にも
そのような影響を受けるとはな…
早く正さねばな」

あ「…ん？」

？「ではまた…
今日の夜に会えるとよいな…」

そういって男は笠をまた深くかぶり
行ってしまった
正さねば…その言葉に違和感を覚えた
気配は消せるが、殺せる感じはしなかった
殺気がなかった

あ「ねぇ本当にあの人が人切りだと思う？」

時雨「なに言ってんだ
現に殺されそうになってただろ」

あ「殺気がなかった
時雨にだってわかったはず」

時雨「…まぁ殺気はなかったが」

あ「それに正すって誰かの道を正そうとしてる
冤罪？」

琥珀「えんざい…？」

時雨「本当はその人じゃなくて別の人が犯人だとする
でも、信じてもらえずにその人に容疑がかかっている状態のことだ
つまり、濡れ衣だな」

あ「殺しているのはあの人じゃない」