【オリジナル】EREMENT６ (ページ36)

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第２２９話　クロウの本気ページ36

「災厄」のために動いたシルトと
多くのことを予言し、誰よりも先のことを知っていたから
機械の代わりを作り、人々に助言を与えていたテート
二人はこれからこの街の救世主として語られるだろう

シルトの本は街中に広まった
そして、本を見つけた俺たちもなぜか歓迎された
見つけただけじゃないか…

あ「どうやって上に戻る？」

時雨「どうやってって…」

クロウ「飛ぶしかないだろ」

時雨「…なんで毎回てめぇと考えることが同じなんだよ！」

クロウ「はぁ？似た思考なんだろ」

時雨「お前と同じとかねぇから」

クロウ「おいコラ時雨
いい加減にしろよ…」

時雨「あぁ？」

あ「ちょいお二人さん仲いいのは分かったから…」

時雨「こいつと仲がいい？笑わせんな
全然だからな」

クロウ「あぁ俺はこいつとは合わない
前からな！」

呉羽「騒がしいですね…」

時雨「悪かったな騒がしいのはこいつだから」

クロウ「はぁ？それはお前もだろ」

時雨「うるせぇな…ぶっ飛ばすぞ」

クロウ「お前と戦うとなるとこっちも本気出さねぇとなぁ？」

時雨は剣に手をかけて
クロウもただならぬオーラと周りに黒いモヤが出始めた

あ「…」

琥珀「そういえばさ！クロウって力使ってるところ見たことないかもね」

呉羽「それは言えますね…力と言えば…
前にコロセウムタワーの最上階の時ぐらいですかね？」

琥珀「その時は黒い風を纏ってたね
たしか、盾…守も使ってたね」

クロウ「そういや、見せてなかったな」

時雨「どうせ大したことねぇだろ」

クロウ「そういって、前にボロ負けしてたろ
ネットでは負けるが、リアルでは俺が勝つ」

時雨「前とは違うさ」

あ「……はぁ…そこまで」

時雨「っ！？」

クロウ「っ…(あの時と同じ…！)」

あ「味方同士が喧嘩で力使われちゃたまらないでしょうが…」

時雨「…」

クロウ「退け A」

あ「…怒らせんなクロウ
…私にこれ以上神様の力を使わせんなよ…」

琥珀「(あれ…ガチで切れてる…？)」

時雨「(やべぇ…！)おい、クロウ
悪かったな、俺が悪かったからやめろ」

クロウ「……」

あ「……」

クロウ「…っわかったよ
だから、これ以上殺気を飛ばすな」

あ「……ならいいんだけどさ！
ほら、せっかく歓迎してくれてるんだし！
今のうちに好き放題食べとこう！
ねっ！琥珀！」

琥珀「うっうん！」