第166話 天界は喜んだ ページ20
アマ「あら、ゼウス
わざわざここに赴くなんてね…」
ゼウス「お前か、万物の神ミルカーナは…
街で嫌われているそうだな…
確かに異質な力だ…」
ハデス「ゼウス! ミルカーナには手を出すな!」
ゼウス「別になにもしない…
お前たちがいることが分かったのは兵の情報じゃない
上からの命令だった…
俺たちはただお前たちをここに連れて来ただけだ
友を見捨てたり、捕まえようなんて
正直こんなことをしたくはなかったんだ」
ハデス「あっああ…いきなり悪い…
しかし、天界のお偉いさんたちは何を考えてる…!」
ゼウス「あれほど、注意をしたのにお前は…」
ハデス「恋に盲目というだろ…
ゼウス お前だってそうだっただろうが
俺は違う…」
ゼウス「ああ…俺みたいに臆病者じゃない…
弱気なお前のほうがよほど勇気がある…」
アマ「ゼウス…
ミルカーナ あなたへの罪はきっと重いものだわ…」
ミル「首を落とすくらいかな…?」
ゼウス「それをやられるのはお前ではなく…
友よ きっとお前のほうかもな…」
ミル「どうして!? 私が珠を作ったせいで…」
アマ「ミルカーナ ハデスはこれでも、魔界の魔王…
悪いとされる魔界のしかも、魔王となると
きっと、民衆の前で首を…」
ミル「そんな…!」
その悪い予感は的中した
天界のお偉いさんが民衆の前での処刑を決定した
ハデスの処刑が今始まる…
大切な人が目の前で死ぬということに
ミルカーナはひどく悲しんで俯いていた
「ここに膝を付け」
「暴れることがあれば即殺すぞ」
ハデス「…ミルカーナ…」
あ「はっ…ハデス…」
“よみがえる記憶と…”
ミル「ハデス…! だっ…だめ!!
やめて!!」
“シンクロする神の自分と今の私の思い”
ゼウス「…(さらばだ…友 ハデス…)」
アマ「…っ…(こんなことって…!)」
ハデス「愛していたよ ミルカーナ」
あ&ミル「やめてー!!!」
その時、首が落ちる音がした…。
あ「あ…あぁ…あ…」
目の前の光景は嘘なんかじゃない…
落ちる首と頭がないハデスの体…
そして、響く声と歓喜の声
その声に吐き気を覚える
ミルカーナの目は絶望そのもので
アマテラスはミルカーナの背中を優しくなでる
天界は、魔王の死を喜んだ
ラッキーアイテム
フロリト産のほうき
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