雪男の紅一点は“呪術師”です！？【XVI】

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吉「じゃあっ、僕のこの…！！！」





この気持ちはなんなんだ。

そう真人に問う前に、真人は口を開く。





真人「俺はこの世界で唯一、魂の構造を理解してる。それに触れることで生物の形を変えているからね。

喜怒哀楽は全て、魂の代謝によるものだ。
“心” と呼ぶにはあまりに機械的だよ。」





真人「人は目に見えないモノを特別に考え過ぎる。見える俺にとって魂は、肉体と同じで何も特別じゃない。
ただそこに在るだけだ。」





淡々と話す真人は少し怖い。
しかし順平はたった1人の理解者(真人)として、光を見ていた。





真人「分かる？命に価値や重さなんてないんだよ。天地にとっての水のように、命もただ廻るだけだ。

それは俺も君も同じ。無意味で無価値。」





真人「、だからこそ何をしてもいい。どう生きようと自由なんだ。

“無関心” という理想に囚われてはいけないよ。
生き様に一貫性なんて必要ない。お腹が減ったら食べるように、憎いなら殺せばいい。」

真人「俺は、順平の全てを肯定するよ。」














〜〜〜〜〜
桜 side



七「ここ最近の失踪者・変死者。
“窓”と竜堂さんによる残穢の報告をまとめました。」


灰「これである程度は犯人のアジトが絞られると思うよ。」


虎「おっし！乗り込むか！」


『お願いだからやめなさい。』





やる気になってる悠仁くんを抑えながら前の資料を見る。
・・・・・男子高校生ってのはこんなもんか、と思いつつも危険性は感じていて欲しいんだよなぁ。





七「いえ、まだまだ “ある程度” です。
私たちはまだ調査を続けますので、虎杖くんには別の仕事を。」


『この間行った映画館に居た男の子、覚えてる？吉野順平くん、っていうらしいんだけど。』


虎「あー、はいはい。あの人ね。」


七「彼は被害者と同じ高校の同級生だそうです。」





映画館の事件が起こったのは平日、だったらしい。私は映画館の調査には出向いてないから聞いただけなんだけどね。





『(、不良か？
でも見た目は大人しいタイプだし、。)』





正直、被害者の方が不良っぽい。
となるとなんで平日の昼間に両者が居るんだって話になってくる。
たんなるサボりか、もしくは…





七「映画館の監視カメラはスクリーンに続く通路のみでしたが、佇まいからして彼が呪詛師である可能性は低い、と考えていました。」

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