星が散った夜。 (ページ10)

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ウーラノスページ10

星 side

彼女、、、桜ちゃんはなぜか放っておけなかった。

多分彼女の目が、家にいた時の僕の目とよく似てたから。

～～～～～
僕の家は、いわゆる“名家”ってやつで。

呪術界。
クッソくだらない戦いを続ける家に、僕は2人兄弟の弟に生まれてきてしまった。

「母様！父様！遊んでください！」

そう言っても、

父「落ちこぼれのくせに何を。
そんなに遊びたいのならお前は庭でトカゲどもと遊ぶがいい」

母「・・・・・なんであんたみたいな落ちこぼれを生んじゃったのかしら、。
少しは天を見習いなさい」

って返してくるような、くだらない家だった。

僕の兄さんは、将来の呪術界を引っ張っていけるくらいの実力がある人らしい。
忙しすぎて、片手で数えるほどしか会ってないけど。

それに比べて僕は落ちこぼれ。
術式も全然弱いやつで、呪力の量も兄様には程遠い。

それでも、僕も昔は母様と父様に振り向いて欲しくて。
「すごいね」「よくやったね」って、褒めて欲しくて。

一生懸命素振りしたんだ。
いっぱい走り込んだり、手も足も皮がボロボロに破けちゃうくらい頑張ったんだ。

でも、

.

2人とも認めてくれなかった。

僕のことを殴って、

踏みつけて、

包丁で切りつけて、

暴言を吐かれた。

僕はその時、
泣いて謝ることしかできなくて。

ねぇ、なんで？

なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？
なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？
なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？なんで？

どれだけ考えても、答えなんて出なくて。出るわけなくて。

「(あぁ、、、くだらな)」

そして、いつしか僕は

家のことが、
人間のことが、

大嫌いになってたんだ。

～～～～～

桜ちゃんの目は、
その時の僕のような、生きてるのに死んでるみたいな目をしてるんだ。

だから、きっと“同じ”だから、

どうしようもなく彼女を“笑わせたい”から。

偶然を装って、連れ戻そうとして、そうやって構い続けて。
そしていつか

僕の前だけで、笑ってくれてたらいいのに。

僕がその気持ちのことを“恋”と知ったのは、そのすぐ後。

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ウーラノス → 天王星。惑星の中で3番目に大きい。