星が散った夜。 (ページ9)

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ミザールページ9

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星「君、世界の全てを信用してないでしょ」

『・・・・・だから？』

・・・あなたに、何がわかるっていうの？
人気者のあなたに、みんなから慕われてるあなたに、いったい何がわかるの？

『あなたの言う通り、私は誰のことも信用しない。
ずっと、ずっとみんなから“違う”って言われ続けて、嫌いになるって方が無理。』

『私は人間が大嫌いです。それがなんですか？私は事実を言っただけ。
嫌いにしたのはみなさん人間の方なんですから、文句は受け付けませんけど』

人間なんて、大っ嫌い。
自分勝手で、全部自分が正しいって思い込んでて、めんどくさい意地があって。
正論で叩き潰したって、屁理屈で潰される。

本当に、うざい。

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星「ふ、ふふふ、あはははははっ！」

何分も続いたように思えた静寂。
それを切り裂いたのは他でもない、星の笑い声だった。

星「あ～、まじかよ。仲間じゃん！」

『は？』

満月くんは、私に向かって手を差し出して、こう言った。

星「僕もさぁ、人間嫌いなんだ～。
君とは価値観が似てる気がする。仲良くなれそうだし、僕と友達になってよ！」

『え、えと、』

、嘘じゃない。
私の感が、そう言ってる。

『・・・・・いいですよ』

星「やったね！
じゃ、桜ちゃんって呼ぶから僕のことも好きに呼んで！あと普通に喋ろ！」

ニコニコと笑い、私に話す星くんはいつもと違う感じがした。

・・・・・そして、その笑顔を見ると不思議と心がポカポカするの。
変なの。でも、嬉しい。

私がその思いのことを“初恋”だと気づいたのは、もっともっと後のお話。

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ミザール → おおぐま座の2等星。北斗七星を形成する星の1つでもある。