星が散った夜。 (ページ29)

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カペラページ29

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『星、』

私は、星を呼んだ。
目の前にいる星は、なんだか星じゃない“別の誰か”のような気がして。

星「、なぁに？」

『これ、、、どうしたの、？』

呼ばれた星は、いつも通りの優しい笑顔を浮かべて答えてくれた。

星「領域展開って言われるやつなんだ。
えっと～、術式の効果を呪力で具現化？した結界みたいな、、、？うん、そんな感じ」

『・・・全くわかんない。』

星「わからなくても大丈夫だよ。いつかきっとわかる。」

星は、私を見ながらそう言った。
そして、自分の領域の効果についても教えてくれた。

星「僕の術式は“結界を創って張ったり、反転術式が簡単に使える”っていう術式なんだ。
だからこの領域は“味方を回復させたり、敵を浄化したりする”効果があるみたい。」

だから桜を回復させて、今あの呪いを頑張って浄化させてるんだ。と星は言った。
確かに、妙に呪いが大人しくてこうやって呑気に喋れると思ったらそういうことか。

・・・・・やっぱり星はすごい。

星は、自分が戦えないことを悔しがってたけど。
でも私はそんな星が好き。誰よりも優しくて、誰よりも私思いな星が。

・・・・・この時、私も星も油断していた。
呪いは、もう力尽きて攻撃もできないくらいだと思っていたから。

その油断が、仇となった。

星「桜っ！！！」

星の、焦った声が聞こえてふと後ろを振り向いた。

『ぇ、』

呪いがいた。振りかぶって、私を殺しにかかっていた。
もう、何もできなかった。

私はただただ、振りかぶった呪いを呆然と見上げ、來たる攻撃に痛みに覚悟するしかなかった。

・・・・・だから、わからなかった。
しばらくしても痛みはこなくて、さっきのデジャヴで、顔を上げた。

血だらけで、蹲っていた(・・・・・・・・・・・)。誰が？
私じゃない、彼だった。

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カペラ → ぎょしゃ座の1等星。