星が散った夜。 (ページ12)

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ヴィーナスページ12

星 side

A「Aのこと、嫌いなの？」

そんなの当たり前じゃん。

「え、嫌いだけど」

いっつも桜のこといじめてさ、
悪口言ってさ、
嗤ってさ、

好きな子をいじめる人って、僕大嫌いなんだよね。

『ほ、星、、、？』

「桜！何、どうしたの？」

『い、いいの？』

ほら。
僕の好きな子は、自分をいじめてる人にでさえも心配するんだ。
眉を八の字にして、もともとタレ気味の目を更に泳がせて。

健気で、すごくかわいいでしょ？

C「星ってそいつの味方すんの？
この間まで俺らと一緒に遊んだじゃん。一緒にからかったりしたじゃんかよ」

「僕、嫌だったんだよ？でも1回やってみようって思って。
ま、もう二度とやりたくないけど」

最初は誘われたし、初対面でのノリって大切じゃん？だからやってみたんだよね。
気分は最悪だったし、胸糞悪かったけど。

C「そいつのこと庇うんだったら星もいじめるぞ！！！いいのかよ！」

「全然いいよ。」

桜が傷つく前に僕が身代わりになってあげればもう安心でしょ？

みんな、僕の本気度がわかったのか顔を見合わせて行っちゃった。
そうだよ。最初っからそうすればよかったんだよ。

『星、、、ごめんなさい、』

「なんで桜が謝るの？」

『だって、、、みんな星の友達だったのに、。
私のせいで、星もいじめられちゃう。ダメだよそんなの。』

『傷つくのは、いじめられるのは、私だけでいいのに』

桜は、涙目になりながらそんなことを言ってきた。

「そんなことない。」

『そんなことあるの。星がいじめられるの、私が嫌なの』

本当にこの子は、優しい。
家にいたときに出会えてたのなら、どんなによかったんだろう。どんなに救われたんだろう。

「いいんだよ、大丈夫。
桜のこと悪く言う奴らなんて、友達じゃない。

そもそも僕、あいつらのこと友達って思ったことないから。大丈夫。安心してよ」

「僕は、桜と遊べて嬉しいよ？」

絶対に、絶対に守るから。約束させて欲しいんだ。

「桜ちゃんは、僕が絶対に護るから」

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ヴィーナス → 金星。地球に最も近い惑星でもある。