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「──うぐっ…っ！！グハッ！！」
突然、グルッペンは口の中から血を吐き出し、まだ中身の入ったグラスを地面に落とす。ガシャン──と音を立てて割れたそのグラスは暫く誰もをその場に凍らせた。
「っ！？グルッペン！？」
「グルッペンさん！！」
幹部達は倒れたグルッペンの近くに目を見開きながら急いで近寄る。令嬢は悲鳴を上げ、貴族共々騒ぎ出す。トントンはしんぺい神と城にいる軍医全員を此処に呼ぶことを部下に指示し、オスマンはこの場の人間をここから出さないように兵士を出入口に立たせた。
──理解が出来なかった。
だから俺は動けなかった。勿論、これは俺がやったのではない。それは自分が一番よく理解している。じゃあ誰が？どんな理由で？頭の中が混乱し、いつも冷静な脳がこの時に限って言うことを聞かない。
ぼんやりと倒れているグルッペンの方を見る。彼の衣服には赤いワインと彼が吐き出したであろう血液が染み付いていて、今も尚、彼は幹部達や軍医の手によって救命活動が行われていた。
「──お前やろ！！A=アンデッド！！お前がグルッペンに毒盛ったんやろ！！」
ぼーっとしている僕を見つけると、コネシマが俺の方へと歩み寄り、胸ぐらを掴んだ。
「違ッ…！俺は何も──ッ！」
「うるせぇッ！！お前の話なんて信じられっか！！クソッ！！こうなる前に殺っとけば良かった！！」
「違うッ！！俺は本当に──ッ！！」
「黙れ！！お前なんやろ！？グルッペンを殺そうとしたのは！！こんな事してタダで済むと思うなよッ！！」
「辞めてください！コネシマさん！！Aさんはそんな事をする人ではありません！！」
「何や！？エミさん！お前、こんな奴の事庇うんか！？」
怒り狂ったコネシマを目の前にふと僕は冷静になる。
──嗚呼、これは…彼らの信用を得に行かなかった俺のミスか。
──アァ、コレは…これまでの俺の行いの悪さか。
すると貴族達の森に紛れて鎧の男がニヤリと笑っている姿が目に入る。あぁ、成程…理解したくない事を理解してしまった。分かっているだろう？
──あの襲撃の日。生首は九つしか転がっていなかった。俺は一番初めに一人小刀で殺した。そして次々と首を斬り落とし、最後にトーガの忠臣の男の首に刀を突き刺した。あの場で確認出来たのは初めに殺した男を含めて十人。足りない。
あぁ、どうやら暗闇とあの日の病に紛れて一人逃してしまったらしい。そしてあの事がトーガに伝わったのだろう。
だから今、俺はこの残酷な場面に立たされている。
「──あはは、は…」
だから今、俺は笑う事しか、出来ない。
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あまやみ。(プロフ) - 星降春さん» ありがとうございます！さて第四部では作者は星降春様を感動させる事が出来るのか！笑お言葉嬉しいです！応援の元頑張ります！ (2021年3月7日 20時) (
レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
星降春(プロフ) - 第三部完おめでとうございます！もう、最高ですか！？第四部が楽しみすぎて夜も寝れません笑。確実に泣いちゃいますね、第四部。どうか，アンデット君が報われますように。 (2021年3月7日 18時) (レス) id: a283d6b201 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 奈飴亜さん» え、本当ですか！？ありがとうございます！！そう言って頂けて本当に心が嬉しくて叫んでます笑期待にお答え出来るよう頑張ります！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 地稲さん» ありがとうございます！いやもう地稲様の貴重なお言葉を頂けるだけで本当に嬉しいです！！何より楽しんで頂けているとお聞きできて、あぁ、書いてて良かったなと思えました！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - ハクグンさん» ありがとうございます！もう自分が作中で伝えたい事を読み取って下さってくれていて感激です！！気まぐれペースが続くと思いますが、どうぞお楽しみ下さい！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまやみ。 | 作成日時：2021年2月20日 13時
