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──バンッ
銃声が鳴り響き、絞首の縄が俺の首を吊るす。
俺は死んだのだろうか。もう痛覚なんて壊れた。だから、何も痛みを感じない。
──でも、
「……心が……痛い、な……」
「お前、つくづく不幸なやっちゃな」
「…………え…？」
俺は思わず、耳を疑った。
「ま、コイツが不幸なの俺らの所為ってとこもあるけどな。で、その大部分がコネシマ」
「何やとシャオロンっ！！！？お前も勘違いでコイツ殺そうとしてたやろ！！」
聞き覚えのある、ifの世界の住民の声。
「ん？A、お前そんな包帯しとったか？……もう、見えへん、のか…？」
俺が妄想で繰り広げていた、優しく、暖かな声音。
「……ハハッ……何、これ……遂に、脳まで……イカれたか？……こんな時に…妄想、なんて……やめてくれよ…っ」
「……はぁ…助けに来てやった俺らを妄想で片付けんなや」
「……居るはずなて無い…っ！！だって、彼らは俺の事っ！！」
だって彼らは俺の事嫌っている筈だからっ！！俺がそう仕向けたっ！！「悪役」らしく好かれたい皆から嫌われるように我慢して「悪役」らしい「悪役」を演じ切ったんだっ！！だから彼らが俺なんかをっ───
「──っ！！」
ふと、頭の後ろに触れた暖かな熱の温もりが俺の包帯に手を付ける。
「…例え目で見えんくても、」
「幻聴だとお前が思っても、」
「ほら、これで妄想じゃないって分かるやろ？」
その時、暗く濁っていたセカイが色を付けた。
もう二度と見えないと思っていた空が青く輝いていた。
目に見える世界を閉ざしていた包帯が風に靡いて飛んでいく。
「……なんで……居るん、だよ……っ！」
目先には妄想でしか出会えなかった笑みを浮かべているゾム、コネシマ、シャオロンの姿。
嘘だと思った。これは俺の妄想が生み出した偽りの世界だと思った。
「──助けに来たで、A」
──だけど、目の前で優しげに手を差し出して笑うゾムの顔がどうしても、嘘だと信じたくなかった。
俺は初めて、ボロボロと涙を流した気がした。
─────
第三部完結、ここまでお読み下さりありがとうございました！
いやぁ、第三部で終わりの筈が終わらず、まさかの第四部にて最終段階に入るという……計画性がまるでない作者ですが、今回のお話、如何だったでしょうか？
これにて第四部もとい最終幕に移行となりますが、これまでお気に入り登録、評価、コメント沢山ありがとうございました！！
今後、最後までお付き合い頂けたら幸いです！
それではまた次のページで。
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あまやみ。(プロフ) - 星降春さん» ありがとうございます！さて第四部では作者は星降春様を感動させる事が出来るのか！笑お言葉嬉しいです！応援の元頑張ります！ (2021年3月7日 20時) (
レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
星降春(プロフ) - 第三部完おめでとうございます！もう、最高ですか！？第四部が楽しみすぎて夜も寝れません笑。確実に泣いちゃいますね、第四部。どうか，アンデット君が報われますように。 (2021年3月7日 18時) (レス) id: a283d6b201 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 奈飴亜さん» え、本当ですか！？ありがとうございます！！そう言って頂けて本当に心が嬉しくて叫んでます笑期待にお答え出来るよう頑張ります！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 地稲さん» ありがとうございます！いやもう地稲様の貴重なお言葉を頂けるだけで本当に嬉しいです！！何より楽しんで頂けているとお聞きできて、あぁ、書いてて良かったなと思えました！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - ハクグンさん» ありがとうございます！もう自分が作中で伝えたい事を読み取って下さってくれていて感激です！！気まぐれペースが続くと思いますが、どうぞお楽しみ下さい！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまやみ。 | 作成日時：2021年2月20日 13時
