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「……お前が素直に感謝するの気持ち悪いからやめてくれない？」
「ほんまお前は可愛くねぇなあ！！？？お前は可愛げのパラメーターはゼロですか！！？？可哀想ですねぇ！！？？」
「煽りにも何もなってないよそれ」
「折角願い事一つぐらい叶えてやらん事もないなって思っとったのに！！こんなお前に優しい俺、今後一生無いね！！少しは俺に感謝しろや！！」
「君に感謝？は？どうした？大丈夫？遂に老化でも始まった？」
「もうええわ！！は〜、嫌だ嫌だ！！お前はそこで餓死しとけ！！」
淡々と進む会話の裏側で俺は苦い思いを抱えていた。そんな事を知る由もない鬱はふんっ、と牢の前を立ち去ろうとする。
「……じゃあさ、一つ話を聞いてよ。俺の独り言だって思ってくれて構わないし、返答も何も要らないからさ」
ふと俺の口から出た言葉に鬱はピタリと足を止めた。
「…あのウイルス、どうやらどうしても俺を悪役に仕立て上げたいらしくてね。それに作り上げられた悪役的行動が自分の意思じゃなくとも、まるで自分の意思のように俺の脳を洗脳して強制してくるんだよ」
「…あぁ、これは別にお前に同情して欲しい訳じゃないよ。俺は今までに何人も人を殺してきたから此処に入るのは当たり前だし、だから『助けて』なんて馬鹿げた事は言わない」
「でもさ、一つぐらい幼馴染のよしみとして俺の願いを聞いて欲しい。多分、いや運命的に俺は処刑されるだろう。だから、その時は、俺が死んだその時は──」
「──リーアをあの国から救ってくれ」
翡翠の目を輝かせ、黄金の美しい髪を揺らして笑う彼女を脳裏に浮べる。
「トーガは確実に俺を殺す。このままこの国で処刑されるならアイツも万々歳だろう。でも俺を始末した後、今度はリーアが王権を狙ったトーガに殺される。彼奴のやる事だ、間違いなくね」
彼女は俺の舞台に付き合わされているだけだ。俺が悪役であるばっかりに、彼女はこの舞台に巻き込まれた。だから、彼女は──
「──嫌だね」
「…は？」
「言ったやろ？俺はお前が大嫌いや、嫌いな奴助ける程俺はお人好しやないってな。だから助けたいなら自分で助けろや。人に頼るな。そういう奴だろお前は」
鬱は止めた足を一歩前に踏み出す。
「──助けはせぇへんよ。でも手伝ったる。だからやる時は俺を呼んでや」
その言葉に、カランッ──と心の何処かで何が転がる音が鳴った。甘い、金平糖のような物が身体に溢れた苦味を溶かしていく。
──助けたいなら…自分で…か。あー、なんか鬱に負かされた気分だ。嫌だなあ。
「……脱獄…すっか…」
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あまやみ。(プロフ) - 星降春さん» ありがとうございます！さて第四部では作者は星降春様を感動させる事が出来るのか！笑お言葉嬉しいです！応援の元頑張ります！ (2021年3月7日 20時) (
レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
星降春(プロフ) - 第三部完おめでとうございます！もう、最高ですか！？第四部が楽しみすぎて夜も寝れません笑。確実に泣いちゃいますね、第四部。どうか，アンデット君が報われますように。 (2021年3月7日 18時) (レス) id: a283d6b201 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 奈飴亜さん» え、本当ですか！？ありがとうございます！！そう言って頂けて本当に心が嬉しくて叫んでます笑期待にお答え出来るよう頑張ります！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - 地稲さん» ありがとうございます！いやもう地稲様の貴重なお言葉を頂けるだけで本当に嬉しいです！！何より楽しんで頂けているとお聞きできて、あぁ、書いてて良かったなと思えました！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
あまやみ。(プロフ) - ハクグンさん» ありがとうございます！もう自分が作中で伝えたい事を読み取って下さってくれていて感激です！！気まぐれペースが続くと思いますが、どうぞお楽しみ下さい！！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 69b3072188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまやみ。 | 作成日時：2021年2月20日 13時
