The reason why it's my favorite (ページ14)

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「Aって、魚みたいだよね？」

『え、魚？魚に似てるってこと？笑酷くない？笑』

「顔がとかじゃなくて…笑なんていうの？この海のように広い世界を自由に泳ぐことができるじゃん。

僕が捕まえることも、ずっとそばに置いておくこともできない、そんなところが魚みたいだなって」

だから君が僕と同じ人生を生きるという言葉を
僕は聞ける自信がなかった。

君がこの退屈で終わりのない時間の中で
中途半端な人生を生きれるだろうか。

僕はそれを望まなかった。

僕は君が今のように星とともに眠り、
いい夢を見て、海を愛することを願った。

「もうこんな時間だ。明日も仕事でしょ？送るよ」

『うん、ありがとう』

「A……おいで？」

僕は両手を広げて君が飛び込んでくるのを待つ

『ジョンウッ…』

僕の体にすっぽりとはまるA。この人間らしい温かみをずっと感じていたい。

「A…愛してるよ」

『私も』

「…よしっ、これで充電完了！行こうか」

『またすぐ会えるもんね』

君を送った帰り道、君はいないのに車の中はまだ君でいっぱいだった。

君のもの達、君の香りが残っていて僕はたちまち、君が恋しくなった。

…本当にどうしたらいいんだろう。

君が去ってしまったら、僕は……

いや、そんな事考えるのはやめよう。
Aはまだ若いんだし何十年と残された時間があるんだから。

まだ、大丈夫。