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「うん、そうだね。」
「でも…カミュも何か抱えてるみたいだし、僕達でどうにか出来ればいいよね。」
イレブンは何も聞いてはこないけれど、カミュに対しても気にかけていたようだった。
姉馬鹿だと思われるかもしれないが、自分も辛い状況なのに仲間の心配をしているイレブンをレイは嬉しく思った。
「イレブン、ちょっと大人になったんじゃない?」
レイがそういうと、イレブンは少しムッとしながらも困ったように笑った。
「もう、姉さんはいつまで僕を子供扱いするの?僕は成人の儀を済ませたんだから立派な大人だよ。」
そうはいっても、レイの中ではいつまでも腕に抱えられた赤ん坊のようでついつい子供扱いしてしまうのは否めないところで…。
「それは…本当ごめん。カミュ、仲間なんだから私達で助け合っていければいいよね。話したくないことでも、側にはいてあげられる。…少しでも気持ちに寄り添えればいいんだけど。」
「うん、カミュのことよろしくね。相棒とは言ってくれるけど、そういうのは僕より姉さんの方がいい気がする。」
「分かった。」
(私でもイレブンでも、背負っているものを誰かに下ろしてくれるといいんだけど…。)
そんな長い間話したわけではないが、お互いどちらからかわからないタイミングで、二人揃って欠伸をした。
「明日も早いからもう寝ましょう。」
「うん、おやすみ姉さん。」
二人は別れ、それぞれの部屋に向かった。
女子部屋に入るとセーニャとベロニカはもう寝ていて、レイは静かにベットに入り眠りについた。
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きょちゃちゃ - めっちゃ!面白い!です!← ドラクエ11全クリしたので展開は知ってるんですが...これからどうなるのか楽しみです...! (2022年11月21日 19時) (レス) @page14 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひじり若葉 | 作成日時:2022年7月7日 8時