王子様 ページ1
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それは5歳の頃だった。
幼稚園からの帰り道
たたっと走り出した私は、
曲がり角で人にぶつかった。
それはまるで、少女マンガの出会いのように…。
「ごめんな?痛いとこない?」
腰を屈めて心配そうに私を見つめる、
一人のおとこのひと。
差し出された手。
それはまるで…
「おーじさま?」
「へ?(笑)」
「おーじさまや!ママ!わたしのおーじさまがおった!」
興奮ぎみにママに話していたとき、
おーじさまはちょっと変な顔で笑っていた。
「こらA!ごめんなさいね?この子プリンセスが大好きで」
「いえいえ(笑)ごめんな?おれ王子様やないけど…大丈夫?」
「だいじょうぶです!ありがとう、おーじさま!」
おーじさまとバイバイして家に戻ると、
隣の部屋に引越し屋さんが出入りしていた。
「おとなりのひと、ひっこしてきたんかな?」
「そうみたいやねぇ。Aのお友だちになれそうな子がおるといいけど」
そう話していたら、
「あれ?」
「おうじさま?!」
そう、運命の再会です。
「もしかして、お家ここですか?」
「そうやけど、…もしかして、」
「隣に引っ越してきました!丸山隆平です!」
このとき私は本気で
おーじさまが白馬に乗ってやってきた!!
と思っていた。
そんな運命の出会い。
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作者名:はるまる | 作成日時:2020年3月10日 20時