手 ページ19
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プリンを食べ進めていると
急に笑い出す渋谷さん。
今まで静かだった部屋に
渋谷さんのクスクス声が響く。
「…プリンになんか変なの入ってました…？」
「いやっ…プリン、ついてんで」
「へ？！どこ？！」
恥ずかし…！！
プリンさえも綺麗に食べられないの？！私は…！！
慌ててティッシュを手に取るけど
見当違いの場所を擦っていたのか、
「こっち」
と、渋谷さんの指が私の口元を撫でた。
途端に、心臓が跳ね上がる。
血圧？がどんどん上がっていくのを感じる。
死ぬんちゃう？ってくらい、
心臓が痛いくらい、
「…そんな赤くならんといて」
「だって急に…」
不意打ちが過ぎる……
渋谷さんも気まずくなったのか
無言の時間が訪れるけど
頭が回らなすぎて、
何を話していいかわからない。
「…ごちそうさま」
渋谷さんはポツリと呟いて
自分と私のプリンカップを重ね、袋に入れた。
荷物を持って立ち上がるから見上げると
渋谷さんの手が伸びてきて、私の頭を撫でた。
「ありがとうな」
なんて、そんな、
心臓が痛い。
速く動きすぎてる。
なんで、
なんで、そんな優しい顔で…
いつの間にか玄関に向かっていた渋谷さんを
慌てて追いかける。
「お邪魔しました」
「あ、ゴミもらいます」
「ええよ」
「いや、これは私がもらった差し入れです」
「…ありがとう」
プリンカップのゴミ袋を受け取っても、
渋谷さんの足は動こうとしなくて、
「渋谷さん？」
「…ん、なんでもない」
視線を逸らしながら、
もう一度、
頭をわしゃわしゃっと撫でて
部屋を出ていった。
「なに……」
その後腰が抜けて
しばらく動けなくなってしまったのは
言うまでもない。
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はるまる(プロフ) - のるさん» コメントありがとうございました！！いかがでしたでしょうか！次回作もぜひ(^^)！ (2019年12月13日 18時) (
レス) id: 74b7d9762d (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - いいですねぇぇっぇぇえ (2019年12月10日 10時) (レス) id: f5d566c6da (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - な…何があったんですか！？ (2019年11月19日 17時) (レス) id: f5d566c6da (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - この平和な感じ……いいですねぇ！続き楽しみに待ってます！ (2019年11月18日 8時) (レス) id: f5d566c6da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるまる | 作成日時：2019年10月13日 19時
