パスタとグラタンとパン食べ放題 ページ27
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さっきのは夢？
お昼休憩の時にみた夢…？
どうする？夢やったら。
亮ちゃんに「ニヤニヤしてて気持ち悪い」
って言われながら終わらせた仕事。
俺はまた、営業部の前にいる。
もし、さっきのことが夢で、
綾瀬さんに避けられたりしたら、
って考えると
なかなか一歩を踏み出せない。
でも可能性あるやろ？
だって、こんな、…
「大倉くん？」
「うわっ！！！」
心臓…っ
止まるかと思った…っ！！
「なんでそんなとこおるの？」
「え、いや、」
「中で待っててくれてよかったのに。ごめんね、お待たせ」
って歩き出すから、
俺も慌ててあとをついていく。
「あの…綾瀬さん…？」
「ん？」
「さっき、…お昼のとき、のって、」
「うん」
「夢、じゃないですよね…？」
俺の言葉にくるっと振り返り、
少し間を空けたあと
大爆笑。
「え、なに、どういうこと？(笑)」
「いやだって…やっぱ信じらんなくて…」
ふと何かが触れた俺の手。
視線を向けると、
俺の手を握る綾瀬さんの手。
「夢じゃないよ」
そのまま歩き出す綾瀬さん。
やば、手汗…っ
「おいしいお店見つけてくれた？」
「へ、あ、はい！！！」
「声おっきい(笑)」
やっぱり夢なんちゃう？
こんな幸せ、…ええの？
仕事の合間に見つけたイタリアンへ案内すると
さすが大倉くん！いいお店しってる！
とニコニコの綾瀬さん。
はぁ、かわいすぎる…
パスタが食べたいって言うから
ここのお店に来たのに
グラタンと迷い始めるから
パスタとグラタンどっちも頼んで
シェアすることにして
パン食べ放題もやってるお店やったけど
でも炭水化物〜〜〜って散々迷った綾瀬さんは
結局パン食べ放題も追加した。
「綾瀬さん？」
「なに？」
「あの、…聞いてもいいですか？」
パンにマーガリンを塗りながら頷く綾瀬さん。
「…俺のこと、いつ好きになってくれたんですか…？」
だって、わからへんもん。
つい最近まで、避けられてたわけで。
綾瀬さんは俺の言葉に、
マーガリンを塗る手を止めて、俺を見た。
「ずっと好きやったで」
「へ、」
「大倉くん顔ひどい(笑)」
よっぽど間抜けな顔してるんやろうな。
綾瀬さんはクスクス笑ってる。
「…うん。ずっと好きやった」
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作者名：はるまる | 作成日時：2019年6月5日 20時
