次の約束 ページ15
.
そして、お昼休憩になり営業部へ行くと
綾瀬さんの机にはすでにお弁当が出ていて
頬杖をつきながらスマホをいじっていた。
そんな姿も絵になるのすごくない？
「綾瀬さん！」
「あ、大倉くん。お疲れさま」
俺が声掛けたらスマホをしまう。って、
俺のこと待っててくれたってことやん？
それ超〜〜〜嬉しくない？？
「土曜日はありがとうございました！」
「こちらこそ！ミルクレープおいしかったね」
横山くんの彼女さんが席を立つから
俺がそこに座ろうとしたのに
何故か彼女さんは戻ってきた。
ニッコニコの笑顔で。
「ミルクレープ？！」
「好き？」
「好きです！大好きです！！」
「じゃあ今度行こっか」
「行きましょう！！」
わ〜、俺には見えるで。
嬉しそうにぶんぶん振ってるしっぽが。
「ほら、行くで。邪魔せんとき」
「はーい！」
って横山くんが来てくれて、
彼女さんは横山くんと一緒に出ていった。
「別に邪魔やないのにね」
「んー、ちょっと邪魔っすね」
「あは、ハッキリ言うわ」
綾瀬さんは楽しそうに笑いながらお弁当を開いた。
今日はオムライス弁当だ。
「昨日オムライスやったんですか？」
「そう。ケチャップライスって結構残っちゃうねん」
「あー、ですよね。わかります。」
綾瀬さんのお弁当って
昨日の残り物も入ってるけど
作り置きしてるのも入ってるんやって。
土日にたくさん作り置きして、
その日の気分でお弁当につめていく。
え〜〜、もう完璧やん？！
「また今度どこか行きましょ」
「…せやね」
「えっ！！！」
「なに？(笑)」
「いいんですか？！」
いやいや普通に断られると思ってたわ！！！
「うん。土曜日楽しかったから」
って、うわ〜〜〜！！嬉し！！！
「次どこ行きます？！」
「んー。次は大倉くんの好きなとこでいいよ」
「えー、どうしよう…」
お店選びってめっちゃ重要じゃない？
調べよ…。
亮ちゃんに聞いてみよ…。
「大倉くんからあげ？」
「そう、昨日作ったんですよ」
「いっこちょーだい」
「え！どうぞ！！！」
綾瀬さんのお箸が俺の弁当箱に伸びて、
からあげを器用につかんだ。
「好きやねん、からあげ」
「そうなんや…」
「あ、オムライス食べてええで」
「えっ？！！」
少しだけもらった綾瀬さんちのオムライスは
めっちゃおいしかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 401人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるまる | 作成日時：2019年6月5日 20時
