村上くんと恋をするなら (ページ4)

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覚えてへんページ4

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次の日、目が覚めたのは11時頃だった。

夢に村上が出てきた。

夢の中でも悪酔いしてた。

…腹立つわ。

水を飲むと、お腹も空いてきて、
カップラーメンに注ぐお湯を沸かす。

我ながら女子力ないわ…なんて思いながら。

スマホを見ると
まるちゃんからのLINE。

” 丸山です。昨日はお疲れ様！
ちゃんと帰れましたか？ ”

って絵文字付きで。

律儀な人だ。

” 渡辺です。昨日は村上任せちゃってごめんなさい。
私は帰れたけど、まるちゃんは帰れましたか？ ”

そう送ると、ちょうどお湯も沸いて

お湯を注いでしばらくすると
5分経つ前にまるちゃんから返事が来た。

” 帰れたよ～！駄々こねてたけど、家に突っ込んでさっさと帰った！ああいうときの信ちゃん長いからね～(笑) ”

ああいうときの村上は、確かに長い。

帰り際、ごめんねまるちゃん…！って思ったくらい。

返事を打とうとスマホに指を滑らせたとき、
着信を知らせる画面に切り替わった。

相手は村上だ。

多分、

朝目覚めて、
昨日のことを考えながらの電話、だろう。

「もしもし？」

「あ、Aか？…えっと、昨日来たやんな？」

そこから疑問形かい。

「…覚えてる？」

「……まぁ。」

や、間空きすぎ。

「覚えてへんやろ」

「曖昧やな」

ごめんごめん、って笑ってる。

ごめんちゃうねん。

「変なん言うた？」

「めっちゃ」

「まじでぇ？」

まじでぇ？ちゃうねん。

「まぁ色々あったんやろ？話は聞く。けど、酔いつぶれんな」

「聞いてくれんねや」

「聞いてほしいんやろ？」

「別にぃ？」

「は？ならええわ」

「うそうそ。飲もうや」

って笑う。

飲みたいだけやろ、なんて思いながら
村上との飲みは居心地良くて求めてたりもする。

「飲みすぎたら置いて帰るからね？」

「今日はへーき。」

ほんまかい。

なんて思いながら、
時間と場所を決めて、電話を切った。

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