村上くんと恋をするなら (ページ29)

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半分冗談、半分本気ページ29

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言いたいことは全部言った。

もう村上の顔は見れなくて、
ビールに視線を落とす。

「いや…ちょっと待って？」

少し笑ってるような声に、
少しだけ顔を上げる。

「なに？」

「さっきもらってくれ言うたのに今度は別れの挨拶か？」

「それは前に村上が言うたからやろ？けどそんなん冗談やってわかってる。私も冗談や。だから、」

「お前、俺の気持ち全く興味ないな」

急に爆笑し出すから頭が追いつかへん。

なんで笑ってんの、この人。

「村上の気持ちって、」

「ずっとお前のこと好きやった。」

もう笑ってない。

まっすぐに真剣な顔を私に向けていた。

「…えっ？！」

「好きでもない女にもらったるとか言わへんやろ、普通。」

「え、だってあれは冗談じゃ」

「半分冗談、半分本気。」

「はぁっ？！」

その瞬間、村上は身を乗り出して、

唇と唇が重なった。

「ちょ…っ」

「引き分けやな」

「は？」

え、ドキドキしてんの私だけ？！

唇を離した村上は
余裕そうな顔で話を続ける。

「勝負。どっちが先に結婚できるかの勝負。」

「あぁ…」

そんなん言うたな…って今更思い出す。(おい)

「あれ、絶対俺負けるやんって思っててんで？別に俺、お前以外と結婚するつもりなかったし」

さらっと嬉しいこと言うやん…

なんなん、村上のくせに…

え、

「はっ？！」

まって？！！

「なに？」

「は、え、結婚…？！」

「せえへんの？」

ポカンとした顔で私を見る村上。

こんなとこで天然全開かよ、まじかよ。

けど、

「…します。」

「せやろ？」

くそ。

自信満々に笑ってんの腹立つな。

でも、結構好きやわ。

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おわり。

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