村上くんと恋をするなら (ページ27)

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緊張ページ27

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瑞稀から誘われた合コンは
あれから2週間後に開催された。

今回はお医者さんやって。

どこでそんなん集めてくんの…すげえな。

お医者さんだけあって
みんなお高そうな時計つけてる。

お医者さんって稼げんねや。

「Aちゃん、飲んでる？」

「飲んでますよ～」

婚活を始めて、愛想笑いが上手くなったなと思う。

なんやろな～

30女がなに言うてんねんとは思うけど、
お医者さんって金持ちってことを強調する感じ、

腹立つ。

何様やって感じやけど。

…あ。

違うわ。

31になったんやった。

結局婚活は上手いこといかんまま
31歳の誕生日を迎えてしまった。

このままずるずる年だけ取っていくんかなぁ。

もうそれならそれでいい気もしてくる。

いや、全然良くないねんけど。

別に仕事人間なわけでもないし
人並みにこどもだってほしいしな。

結局その合コンは
そんなことばっかり考えてしまって

つまらん会やった。

「瑞稀またね」

「はーい！また連絡する！」

瑞稀と別れると同時に
スマホが震える。

村上だ。

「もしもし？」

「今何してんの？」

「合コン帰りやけど」

「飽きひんなぁ。ほな駅にいる？」

「これから電車のる」

「じゃあ飲もうや。いつもんとこな」

「え、」

「待ってるわ」

「ちょ、」

いいよって言うてないけど。

電話は切れてしまった。

「勝手やなぁ…」

まぁ今日もお持ち帰りとかなく
まだまだ早い時間やしいいんやけど。

ていうか、

村上と会うのあれ以来やっけ、

「…はぁもう」

らしくないけど、緊張するわ。

しんど。

いつもんとこに到着すると
村上はすでに一杯飲んでいて

乾杯して、

仕事の話とかちょこっとして、

合コンの話もして、

やたらと混んでいて2時間制だからと
その店を出た時のことだった。

「あぶな、」

そんな声と同時に腕を引かれ

また村上に抱きしめられる形になって

「…っ、」

思わず、

押しのけてしまった。

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