村上くんと恋をするなら (ページ24)

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意識ページ24

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なんとか立ち上がって
ソファまで移動し、座り込む。

今日は色々あったから…。

” 俺の女 ” 呼ばわりされるし、

抱きしめられるし、

「意外とごついねんな…」

なんて言葉にして、ボッと照れて。

や、だって見た目ひょろっちいやんか。

でも抱きしめられた体は、

「いやいやいや、何言うてんねん、私は…」

お風呂入ろ…。

素っ裸になってお風呂の蓋を開けるけど
まぁ今帰ったばっかりやからお湯なんて張ってない。

そりゃそうや。

「…なにしてんやろ、私。」

変なやつに連れ込まれそうになったことなんて
すっかり頭から抜けていた。

思い出すのは村上の腕の中のことばっかり。

いややもう、なんで…？

「腹立つな。もう。…ご飯たべよ」

お風呂のボタンを押してお湯を溜めるあいだ、
冷蔵庫を漁って余り物で冷製パスタを作る。

今日あのあと夕飯の買い物をしようと思ってたから
冷蔵庫はほとんど空っぽで

昨日買って少し残っていたミニトマトを
申し訳程度に添えた。

簡単な料理なのに、
ついうっかり考え事をしては、

パスタを茹ですぎて
柔らかくなっちゃうし

火傷しそうになるし

ほんまあかんわ、なにこれもう…。

おまけに、村上からの着信が入れば
身体はビクッと反応する。

「…ほんま、高校生のガキかよ…」

自分に呆れながらスマホを手に取った。

「なに？」

「や、別に大した用はないんやけど」

「は？じゃあ電話してこんといてよ」

「そんな冷たいこと言わんでええやん」

電話の向こうの村上は少し笑って、

「さっきは悪かったな。急に抱きしめたりして」

とか言うから、また体が熱くなる。

「別に…高校生ちゃうんやから」

(どの口が言うてんねん)

「そりゃそうやけども。直前に怖い思いしとるわけで、ちょっと無神経やったかなと」

「あー…大丈夫。全然そこは、」

「ならええんやけど。」

「……じゃ、」

「ん。おやすみ」

別にキスしたわけでも一線超えたわけでもないのに
なんでこんな…

その時、お風呂が沸いた音が流れ、
私は本日二度目、風呂に向かった。

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