村上くんと恋をするなら (ページ15)

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男って体目当てページ15

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「ないんや？」

「うん。俺の失恋をどっかで嗅ぎつけてきた信ちゃんに飲みに誘われたんやけど、途中で横山くんに会って信ちゃんに連行されてん」

「ヨコは被害者か」

「まー、そんなとこやな」

まるちゃんは苦笑い。

「俺も信ちゃんと仲良いから横山くんの存在は知ってたけど、特別仲良い訳でもないし飲むの初めてやし、けど俺の失恋の話とか、横山くんどうでもいいやろうな～って困っててん」

「村上そういう考えなしなとこあるもんな」

「ほんまに。」

軽い悪口大会になったとこで
村上とヨコは帰ってきた。

「だからAちゃんに会えてほんまよかったわ」

って私に向かって小さく微笑んだことを
村上は全く気づいていなかったけれど

ヨコはどうやら見ていたようで
私とまるちゃんの顔を交互に見比べている。

「なんもないで」

「ほんま…？」

「なにが？」

ヨコとの二言目の会話に
村上が首を突っ込んでくるけど、無視。

村上は特に気にすることなく席に座って
とりあえず生でええか？と
店員さんを呼んでから私たちに聞いた。

「で？お前は今日も婚活か？スカート履いとるし」

聞かれて頷くと
正面のまるちゃんがびっくりした顔で私を見る。

婚活してんの？！って顔かな…。

生ビールが届いて乾杯して一口飲んで

「結局男って体目当てなん？！」

って言ったら
隣でヨコはビール吹き出すし

まるちゃんは
「女の子がそんなこと言ったらあかんて」
って(＞＜)みたいな顔してる。

でもそうやん。違うん？

ふぅ、とため息ついてビールを飲むと
ふと村上が視界に入ってきた。

あれ、真面目な顔してる。

「そいつが、やろ。男括りでまとめんな」

「けどみんなお持ち帰りされてったで」

「合コンか？」

「合コン。」

「したらその合コンが低レベルやったんやろ」

めっちゃ真面目な顔。

なんならちょっと怒ってる気もする。

なんかやなことでもあったんやろか。

「村上はちゃうん」

「ちゃうわボケ」

「ふーん」

まぁ確かに合コンとかあんま縁ないしな、こいつ。

そういうとこ真面目なんやろうな。

「そんなやつほっときゃええねん」

「そーするわ」

「おう」

まるちゃんは何故かこそばゆそうな顔をしている。

何か言いたげ…
でも特に何も言わずビールを飲んだ。

ヨコは「かっこいいやん」
と村上を笑って
「別にかっこよかないわ」
と村上は呟いた。

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