ベース ページ26
.
「隆平が、かっこいいよ」
「言わされてるだけやん」
「めんどくさ」
何回繰り返すねん、このくだり！
(もうかれこれ、…)
「ちょっとちょっと、人の結婚式で喧嘩せんといてよ」
いつの間にか私たちのテーブルに回ってきてた
亮が、笑いながら見ていた。
「てかそんな仲良くなってんな」
「そりゃなぁ？」
隆平と目が合って微笑みあっていると
「…え、ちょっと待って。」
亮は隆平の肩に手を置く。
「友だちとちゃうん？」
「え？」
「え？」
お互いに頭にはてなが浮かんでる。
あれ、言ってなかったっけ。
「付き合うてんねん、私たち。言ってなかった？」
「聞いてへんよ？！！」
亮は大袈裟に驚いて
(大袈裟じゃないのかもしれないけど)
「はぁっ？！！言えよ！！」
と怒り出す。
自分の結婚式でそんな怒んなって
って思うけど、まぁ言ってなかった私も悪かった。
…悪かったのかな、知らんけど。
「俺が取り持ったようなもんやんか！」
「いや、違うやろ」
「違うなぁ」
まぁ、広い意味では
そういうことになるかも…？
「も〜、次行くよ？丸山さん、Aちゃん、ごゆっくりね」
苦笑いで見守っていた由紀ちゃんは
まだ納得いってなさそうな亮をつれて
次のテーブルへ行った。
「Aちゃんが報告してるもんやと思ってた」
「うん。私も言ったつもりやった」
それから少しして
ちょっと行ってくるわ、と隆平は席を立った。
「え、どこに、」
向かったのは前方の広いスペースで
アコースティックギターとベースと
カホンが置かれていて
隆平はベースを手に取って座り
なぜか亮も出てきてギターを抱えて
もう一人、知らない人がカホンに座った。
「僕たちは中学の同級生でして、高校はそれぞれ違ったんですけど高校生になってみんな楽器を始めて。それなら組もうぜってバンドを組んでライブハウスでライブとかしてました。
なので今日は、由紀さんに送る歌を歌いたいと思います。」
隆平はそう話して亮にマイクを渡し、私を見る。
” 見てて ”
口パクでそう言ってベース構えた。
福山雅治の「家族になろうよ」
ボーカルの亮の声は
この曲にぴったり合っていて
由紀ちゃんの瞳には涙が浮かぶ。
真剣に、でも柔らかい表情で
ベースを奏でる隆平は
すごくかっこよかった。
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manbo(プロフ) - 丸ちゃんがとっても素敵です！ (2019年8月13日 11時) (
レス) id: 95cc161dc5 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして！十五祭の余韻が抜けずまるちゃんの話でドキドキしたいなぁと思って検索したところこの作品があって、読ませていただきました！すごくリアル感があって、想像してしまいました！渋谷さんがチューした時はビッックリしたけれども！すごく面白い作品でした！ (2019年7月20日 20時) (レス) id: f8bf0b205c (このIDを非表示/違反報告)
はるまる(プロフ) - ちっち。さん» はじめまして！コメントありがとうございます！本当ですか？！まるちゃん大好きになってもらえて嬉しいです！！村上くんのも楽しんでくださいな！ (2019年5月15日 20時) (レス) id: 74b7d9762d (このIDを非表示/違反報告)
ちっち。(プロフ) - はるまるさま。 はじめまして。この作品で普段マルちゃんをそんな風に意識したことなかったのですが、なんだかマルちゃんが大好きになってしまいました。ありがとうございます。今は、村上くんとの今後がとっても楽しみです。更新待ってます。 (2019年5月15日 19時) (レス) id: e0ad5c0d9d (このIDを非表示/違反報告)
はるまる(プロフ) - 高菜。さん» ありがとうございます！嬉しいです(^^)次回作もお楽しみに〜！ (2019年3月28日 18時) (レス) id: 74b7d9762d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるまる | 作成日時：2019年3月5日 8時
