どうしよう ページ46
.
「…あのさ、Aちゃん。俺Aちゃんのことやっぱり好きや。」
まっすぐな視線に
心臓がドクンと鳴る。
茶色い瞳はまっすぐ私を捉えている。
「あの時は思わず言うてしまったけど、でもあれから何回か一緒に遊んで、いろんなAちゃんを知った。そんで、どんどん好きになる一方やった。
俺と付き合ってくれへん？」
「……ごめんなさい。…やなくて、っ」
私の口から出た言葉に自分で焦る。
「少し、考えさせてください…っ」
「…ん。わかった」
今日という日をずっと待っていたのに
どうしてやろうね。
「…たべおわった？出よっか」
「あ、うん…」
一緒に駅まで歩いて
大倉くんは小さく手を振って
駅の階段をのぼっていった。
待って！
って言って引き止めて
よろしくお願いしますって
言えばいいのに。
私は大倉くんの背中が見えなくなるまで
ただ立ち竦むだけだった。
「…もしもし、沙耶？…どうしよう〜〜〜」
突然泣き出す私に
電話の向こうの沙耶は少し焦ったようだった。
＿＿
＿
「と、いうわけでして…」
次の週の金曜日、仕事終わり
沙耶はわざわざうちまで来てくれた。
私の話を聞いて、
沙耶は、うーんと目を伏せる。
「つまり。大倉くんが好きなのに、まるちゃんが気になってしょうがないと。」
「…はい」
「まぁ…私が言うことは何も無いけど…」
「ちょ…っ」
「だって最後は自分が決めることやろ？私が言ったからそっちと付き合う？そんなわけないやろ？Aが自分で決めんねん」
そりゃ正論やけどさぁ…っ
それでも…こう、なんか…
「…じゃあ、大倉くんといるとどんな気持ち？」
「…キュンってする。かっこいいし、見ていて飽きひんし」
「確かにずっと見てられるな」
「せやろ？」
「じゃあまるちゃんは？」
丸山くんといるときは、
どうだろう。
「……素でいられる。大倉くんの前やと着飾っちゃうけど、丸山くんの前ではこのまんま。…？」
って、それは丸山くんのことが…？
「好きな人の前で着飾るのは普通のことやろ？」
…ですよね。
「えぇ…じゃあ…」
「今は人の気持ち考える時やないで？Aがどうしたいか、それだけを考える時。ゆっくり考えな」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 188人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まるり(プロフ) - ここまでの展開にドキドキさせられっぱなしです(><)！ 毎度毎度更新を楽しみにしています！いよいよ最終章の4の方も楽しみにしていますね！！ (2019年3月4日 23時) (
レス) id: c1b47e134b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - はじめまして！いつも更新心待ちにしています！やっと主人公ちゃん自分の気持ちに気づいたんですね！ここんとこ切なくて切なくて^^;この先が楽しみです。これからも頑張ってください！ (2019年3月4日 20時) (レス) id: 03c67c0832 (このIDを非表示/違反報告)
はるまる(プロフ) - しずくさん» こんにちは。いつもありがとうございます！タイトルに＊があるお話は丸山くんsideになります。丸山くん目線のお話として、少し時を遡っているのでダブってしまってはいます。 (2019年2月23日 20時) (レス) id: 74b7d9762d (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 初めまして。いつも楽しみに読ませて頂いてます。丸山さんのお誕生日のくだり、前にも出てきてます。ダブって書いてしまったのでしょうか？確認お願いします。気づき次第こちらの投稿削除して頂いてかまいません。よろしくお願いします( ´∀｀) (2019年2月23日 10時) (レス) id: 298df3e651 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるまる | 作成日時：2019年2月17日 21時
