彼氏を作る方法 ページ17
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沙耶が連れてきてくれたのは
海沿いのハンバーグ屋さん。
店内に入った瞬間
ハンバーグのいい匂いに包まれ
運ばれてきたハンバーグはまだ熱々で
たっぷりかかっているソースがグツグツ煮えている。
「わ、おいし…！」
「ほんまおいしい！感動！」
最初大きいなと思ったけれど
ペロッと完食できてしまった。
「ハンバーグといえばさ、丸山くん結構作り置きするタイプなんやって」
「へぇ」
「ハンバーグとか、あと餃子とか。大量に作って冷凍しとくんやって。マメだよねぇ」
「Aより自炊してんじゃない？」
「それはほんま思う…」
「Aはまずコンビニ弁当から抜け出すとこからよね」
水を飲む沙耶に
ごもっともです…と小さく呟いた。
「沙耶、」
「ん？」
「どうしたら彼氏ってできるんでしょう？！」
「…場所変えようか」
店を出て少し歩くと
そこには海が広がっていた。
砂浜なら大丈夫やろ？と
海を眺められる場所に腰を下ろす。
「とりあえず合コンしよっか」
「ご…っ」
恥ずかしながら私は
26にもなって合コンすら参加したことがない。
亮にずっと片想いしてたのもあるけど
でもそれなりに彼氏はいたわけで(すぐ別れたけど)
その歴代彼氏たちはみんな
そこらで出会った人達だったからだ。
人見知りの私に合コンはもはや拷問であり
なんとなく亮に申し訳ない気持ちもあって
とにかく縁がなかった。
「無理〜〜〜っ」
「そんなん言うてたら彼氏なんかできひんで」
「それは困る」
「一生錦戸くんを追いかけ続ける？」
全力で首を横に振る。
「えぇ〜〜、でも…」
「大丈夫やって！私もいるし。…合コンじゃなくて、飲み会にしよう。フリーの男女が一緒にお酒を飲む、飲み会」
「…それが合コンやろ？」
「Aの気分の問題や。どう？悪くないやろ？」
「…頑張ります」
「よく言った！」
沙耶は探しとくわ！と言う。
私はすでに緊張し始めていた。
海の予定がなくなってしまった私たちは
そのへんをブラブラ買い物し
沙耶は一旦車を置いてから
居酒屋でお酒を飲んでお開きとなった。
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作者名：はるまる | 作成日時：2019年2月1日 8時
