外編 妹にキスを ページ27
カリムside
??「おや、お早いお帰りで」
「お前さんは?」
??「あぁ、申し遅れてしまい大変申し訳ありません。私は獅子、第9の諜報部隊の1人」
「諜報……暗殺部隊かなんかか?」
獅子「違う……、諜報部隊は主に主人であるAのそばに居る暗殺もするけどほとんどはお付が仕事」
こいつ口調が変わりやがった、こっちが本性って事か。
「Aの所に行きたいんだが……行ってもいいか?」
獅子「いいと思う……ずっと真っ直ぐ行って1番奥の角を右に曲がって真っ直ぐ行けばAの部屋」
??「獅子ー、どこだ?獅子ー!」
獅子「呼ばれてるから行くよ、じゃぁね」
そう言って獅子と名乗った男は消えた。
そもそもあいつは男だったのだろうか?………体つきはがっちりしていたし声も低かったから勝手に男だと思っていたが変装していた女かもしれない。
Aの部屋に着いたは良い
が誰かが部屋にいる。
??「そ………、俺は………。……………す」
話が終わったのか声の主がこちらに近ずいてきた。
??「……………カリム・フラム、当主がお待ちだ」
「い、いつから?」
??「貴様が獅子と話している時からだ」
だいぶ前じゃねぇか、こいつらは一体何者なんだ?
??「俺は牡丹、偵察部隊隊長。当主の護衛役だ」
あまり当主を待たせるなよ、そう言って牡丹は消えた。
和風の部屋に入ればAがどんな性格なのかよくわかる。
中庭の池が反射しているのか天井には鯉が泳いでいる影。
日が出ていて暑いはずなのに涼しい部屋。
縁側にパラパラと落ちている紫色の花の花弁。
青いビー玉が入った透明の花瓶に水色の花が1輪ささっていた。
「コイツらしくていい部屋だ」
そう言いながらAが寝ている布団の隣に座った。
新門大隊長とひと足早く帰ってきてそのまま疲れて眠ってしまったらしい。
「いつ見ても死んでるみたいな寝顔だな」
ボソッと呟いた。
昔から寝顔も寝相も変わらない。
誰かがきと思えば寝ていても人の服の袖を握る。
『行かないで……お兄ちゃん』
一瞬驚いた。
いつもの寝言なら良かったが今日は違うらしく泣いていた。
「俺はどこにも行かないさ」
チュッ
俺はAの口に触れるだけのキスをした。
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エレキ - 更新楽しみです (2021年5月28日 23時) (レス) id: 0d096cca08 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - 素晴らしい作品をありがとうございます!更新頑張ってください!熱中症にはお気をつけて! (2020年9月3日 16時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
ラッキー - はじめまして。単刀直入に言います。神小説ですね。次の更新が楽しみです!!待っています! (2020年8月20日 21時) (レス) id: 0413bce67d (このIDを非表示/違反報告)
雲 - 続きが気になりますねぇ! (2020年7月15日 23時) (レス) id: 2a8953498e (このIDを非表示/違反報告)
ばなな味のあくえりあす - 他作品のキャラや話も出るのならキーワードに入れた方が良いんじゃないですか? (2020年5月1日 5時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小紫太夫 | 作成日時:2020年4月6日 14時