外編 兄と妹 ページ26
Aside
しばらくして道がわからなくなった。
『どっちに行けばいいの？右？それとも左？』
？？“まだこんなところにいたのか？”
また女の子の声が聞こえた。
？？“そっちじゃない、こっちさ”
そう手を引かれまた歩き出す。
『………どうして私を助けてくれるの？』
？？“どうしてってそりゃ……お前が気に入ったからだよ！”
ギュッ
手を力いっぱい握られてとても痛い。
『痛い、離して』
？？“今離したらまた迷子になるぜ？”
なんて言いながら手を離さない女の子。
？？“…………お前といると余計なことまでしゃべりそうで怖い”
そう言って女の子は私に手をかざした。
これってまさかあの時の、そう思ったが時すでに遅しだった。
？？“お前のお兄ちゃん達に合わせてやるからそれまで眠ってな”
そう言われてまた眠りについた。
？？「お………、……い………、おい、A！」
『ん、んん』
誰かに呼ばれて目を開けると紅丸お兄ちゃんとカリムお兄ちゃんがいた。
『紅丸……お兄ちゃん…、カリム……お兄ちゃん？』
紅丸「わかるんだなA」
カリム「よかった……」
？？「Aさん大丈夫ですか！？」
？？「A大丈夫か！？」
『森羅君、 火華』
？？“だから言ったろ？ちゃんと届けるってさ”
森羅「お前は、あの時の！」
『あの時の女の子』
？？“ちゃんと届けたさ、………伝導者はその子を自分のものにしようとしている。せいぜい大事に守りなよ”
じゃあねA、そう言って女の子は去っていった。
紅丸「とにかくこいつを第9に」
カリム「もう大丈夫だからな」
紅丸に抱き抱えられ、カリムに頭を撫でられる。
それに安心したなんて口が裂けても言えない。
ただ、この時間がいつまでも続けばと思うだけであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 294人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エレキ - 更新楽しみです (2021年5月28日 23時) (
レス) id: 0d096cca08 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - 素晴らしい作品をありがとうございます！更新頑張ってください！熱中症にはお気をつけて！ (2020年9月3日 16時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
ラッキー - はじめまして。単刀直入に言います。神小説ですね。次の更新が楽しみです！！待っています！ (2020年8月20日 21時) (レス) id: 0413bce67d (このIDを非表示/違反報告)
雲 - 続きが気になりますねぇ！ (2020年7月15日 23時) (レス) id: 2a8953498e (このIDを非表示/違反報告)
ばなな味のあくえりあす - 他作品のキャラや話も出るのならキーワードに入れた方が良いんじゃないですか？ (2020年5月1日 5時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小紫太夫 | 作成日時：2020年4月6日 14時
