246. 〜やり過ぎだ〜 ページ6
小夜姫を殺した相手はすぐに分かった。隣の村の武将だ。そいつが何かと忠幸のことを気に入らない目で見ていたのは、俺も知っていた。
「あいつのところへ攻め入る！明日の晩に出るぞ！！」
忠幸のその言葉に、家臣の一人が止めに入った。
「お待ちください忠幸様！確かに小夜姫様がお亡くなりになられお怒りなのは分かりますが…新年の早々それは罰当たりでございます。それに勝手なことをすれば藩主様からもお咎めが…」
その意見はもっともだった。家臣の何人かもそれにうなづいている。だけど忠幸の耳には届いていなかった。
「お前…俺の命令に刃向かうのか？」
「そ、そういうわけでは…」
「こいつを殺せ！！俺に意見するな！！」
家臣が止めに入ったが、忠幸は止まらなかった。
「俺に刃向かうならお前達も殺すぞ！もういい、俺が斬る！！」
「忠幸様おやめ下さい！」
「ええい黙れ！！」
その家臣は刀を握る間も無く、忠幸に斬られた。俺とロウレスは、それを呆然と見つめていた。
それからは誰も意見しなくなり、俺たちは正月の晩、戦いに出された。
戦いの最中、部下が屋敷にいた女と子どもを斬ろうとして慌てて間に入った。
「女子どもには手を出すんじゃねぇ！」
「す、すみません…」
その時、背後から悲鳴が上がった。驚いて振り返ると、俺が庇った女と子供が血を流して倒れていた。その遺体を蹴り上げたのは忠幸だった。
「女にも子どもにも容赦するな！」
「忠幸…」
「殺せっ！殺すんだ！！」
結局、相手が降伏してきた。何もかもが終わるはずだった。
それなのに、忠幸は降伏した武将もその家族も兵士も、全員の首を切り、晒し首にした。
やりすぎだった。
それが丹波の篠山藩の耳に入り、忠幸に罰が与えられるはずだったが、忠幸はそれを跳ね除け周りの武将達と戦を始めた。
俺はほぼ毎日のように戦に出された。降伏した者も容赦なく殺せと言われた。
だが日々の疲れからか、高血圧か、忠幸は体調を崩し、戦に出ることはなくなった。だが、その間も命令を受け俺たちは戦に出された。
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星歌(プロフ) - 唄さん» 本当は最初「犬夜叉」をイメージしてて血で黒く染まった表現がどうしてもしたくなってああなりました……すみません！！ (2017年8月25日 22時) (
レス) id: 06aac69c05 (このIDを非表示/違反報告)
唄 - ニーナさん≫それわかります！僕も見たときに、黒夜叉？あっ白夜叉！ってなりました！ (2017年8月25日 22時) (レス) id: 02caf3c287 (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - ニーナさん» 銀◯の銀さんですよね？後々になってなんか似てるなって思いました(*´∀｀*) (2017年8月11日 1時) (レス) id: 06aac69c05 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 見たのですが黒夜叉 白夜叉を思い出す (2017年8月11日 1時) (レス) id: af056c570d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星歌 | 作成日時：2017年8月8日 19時
