251. 〜手紙〜 ページ11
その次の日の朝だった。
井戸に顔を洗いに行って、水面に映る自分に目を見開いた。
「髪が…」
髪が元の水色に戻っていた。嬉しくなって親父を呼んだけど、返事が返ってこない。
「親父？」
居間に行くと、机の上に手紙と空の小瓶が二つ置いてあった。
『クロ、お前は昔から子どもっぽくないって言われてきたけど、俺にはかわいい立派な子どもに見えていたぞ。
それにクロは優しい。俺が急に連れてきたあの子達を、すぐに受け入れてくれたからな。最初俺にはなかなか懐かなかったのに、クロの方に懐いてちょっと嫉妬したぞ』
「何だそれ…」
思わず笑ってしまう。
『いろいろあったみたいだけど、俺はいつでもお前の味方だ。お前は強い子だ、たくさんの人を護れる力を持ってる。
だから悪いんだけど、実は昔の知り合いから預かる予定の子がいるんだ。面倒見てくれないか？お前は昔からお兄ちゃんしてたから大丈夫だろ』
「えーめんどくせー…」
そう愚痴を漏らした時、文がおかしなことに気づいた。
面倒見てくれないか？っておかしくないか？預かるなら一緒に面倒見るだろ…。
嫌な予感がして、急いで文を読んだ。
『髪、元の水色に戻ってただろ？やっぱりその色がお前には似合う。母さんの色だ。お前は俺より母さんによく似てるよ。その目の下のくまだってそうだ。これだけは言っておく。母さんはめちゃくちゃ美人だったぞ。
だからクロも、その初恋の人が見つかるといいな。
クロ、俺のお願いを聞いてくれるか？
この桜町は本当にいいところだ。いい人がたくさんいる。お前のことを知りながらも、みんな黙ってくれてたんだ。だから俺だけじゃない、みんながお前を匿ってくれた。その恩をお前は返せ。だから…護ってやってくれよ、この町を。
どうせめんどくせーとか思ってるんだろ。大丈夫、お前は俺の自慢の息子だ。俺の誇りなんだ』
俺はその後の文を読んで家を飛び出した。
なんで空の小瓶が二つある？何で親父は家にいない？何で今髪の色を戻した？
『他の兄弟たちにもよろしく伝えてくれ。じゃあな、クロ。俺の愛する息子』
「親父っ…！」
俺とお袋がよく似てる？
昔から父親似だって周りから言われてきたじゃねぇか…！
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星歌(プロフ) - 唄さん» 本当は最初「犬夜叉」をイメージしてて血で黒く染まった表現がどうしてもしたくなってああなりました……すみません！！ (2017年8月25日 22時) (
レス) id: 06aac69c05 (このIDを非表示/違反報告)
唄 - ニーナさん≫それわかります！僕も見たときに、黒夜叉？あっ白夜叉！ってなりました！ (2017年8月25日 22時) (レス) id: 02caf3c287 (このIDを非表示/違反報告)
星歌(プロフ) - ニーナさん» 銀◯の銀さんですよね？後々になってなんか似てるなって思いました(*´∀｀*) (2017年8月11日 1時) (レス) id: 06aac69c05 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 見たのですが黒夜叉 白夜叉を思い出す (2017年8月11日 1時) (レス) id: af056c570d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星歌 | 作成日時：2017年8月8日 19時
