４９.状況を ページ49
ホークアイに連れられて来たのは、ありがちな取調室だ。
でも、空調が効いていたので、案外快適だった。
そこでは、私とメリッサがどうやって逃げ出したのか とか、囚人達が閉じ込められていた部屋の事とか、死んだはずのバスク・グランを目撃したこと、ホムンクルス達の事…
研究所で見聞きしたものやことについてはあらかた聞き出された。
危うく知っている事(現れたホムンクルスやその正体など)を素直に全て証言しそうになったが、ギリギリで気付いて錬金術世界の歴史に干渉しない程度に抑えておいた。
私が少し気を使ったところで【時空の歪み】がある限り、歴史の矛盾は止まらないようだが…
ようやく取り調べが終わると、ホークアイは表情を緩めて、ねぎらいの言葉をかけた。
ねぎらわれるべきは彼女の方であろうに。
「そのブレスレット、綺麗ね。
青い石に、赤の玉なんて。
・・・にしても、その赤…少し不気味ね…」
最後の方は小声になったため、聞き取れなかった。
この変色したブレスレットが綺麗だと褒め言葉を言ったまでは聞こえたのだが…
「エリクシーちゃん。今夜からは私の家に来なさい。」
私は、経済的にも家の広さ的にも大佐の家に置いてもらうのがベストだと私は思ったのだが…
大佐の家には色々な資料があり、もしそれを傷付けてしまったら困るようだ。
まあその前に、そもそも大佐に預けようものならサボり癖が移る、と断固拒否されてしまった。確かに、普段があんな感じなのでつい忘れてしまうが、マスタングも人柱に値する凄腕の術師なのだ。
それなら、自宅に査定のための大切な研究資料や、危険な薬品やらがあってもおかしかない。私なんぞを家に上げて、大事故になっては困る。
マスタングの家に行くのは諦めるしかないようだ。
その後は、私も大きな図書館に行かせてもらった。
もちろん、一般人でも入館可能な図書館だ。
なぜ私がそんな堅苦しいところに行くかというと、調べたい事があったからだ。少し前に真理に知らされた【時空の歪み】のこと。
それについて、少しでも情報が欲しかった。
しかし…これだけ大量の本棚から目的の情報を見つけ出すのは、とても…私は図書館になんて来ることはないので、並び方がおおよそにしかわからない。
これは、気が遠くなりそうだ。
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小松 翠(プロフ) - 白夜の幻想者さん» 作者としては、面白いのはここまでのように感じてしまうんですが…面白いと感じてもらえて良かったです！ 小さいのもエドの長所だと、私は思っていますよ…（笑） 小説の閲覧、そしてコメントをありがとうございます。とても励みになります。 (2017年7月23日 10時) (
レス) id: 1bf852082a (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - なんか、とっても深くておもしろかったです！真理も色々あるのかな？夢主ちゃん頑張れ！エドは意外といろんな面で小さいぞｗ小説頑張って下さい！ (2017年7月23日 10時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
小松 翠(プロフ) - アザミとヒマワリさん» トリップなんてしたことはないので、本当にそうなるかは分かりませんが…他の夢小説では夢主がエドたちとすぐに打ち解けていたので「それなら私が逆を行ってやろう！」と思い、書かせていただきました（笑） この小説をお読みくださって、ありがとうございます。 (2017年7月23日 9時) (レス) id: 1bf852082a (このIDを非表示/違反報告)
アザミとヒマワリ - トリップの現実を知りました・・・。 (2017年7月23日 9時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
小松 翠(プロフ) - もちもっちーさん» こんな作品を面白いと言ってくださる方がいらっしゃるなんて、感動です！ありがとうございます！ (2017年3月19日 22時) (レス) id: b7dab0506b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小松 翠 | 作成日時：2017年2月28日 0時
