１.プロローグ ページ1
私は、家のそばの公園を訪れていた。
親友の佐原のとともに。彼女は運動が好きで、よく異性とスポーツをしていたりするタイプかのだが、正直言って私は運動が苦手だ。
教室の隅で小説を読んでいるような…それが私だ。そんな私がなぜ公園まで着いてきたのか。
それは、今週から始まるマラソンの練習のためだ。
家でおとなしくしている方が性に合う私にはかなり…いや、ものすごく気が進まない。
それなら誘いを断れば良いという話だが、親友の頼みゆえに断り切れなかった。
だから、私が妥協して幼い頃の思い出の公園に来ている。
私は公園に着いてすぐさまマラソンから逃げ出した。別のことをして時間を潰そうとしたのだ。
まず、砂の地面に大きめの円を描いた。もちろん、大きさは周りに迷惑にならない程度でだ。その円の中に図形や謎の文字の羅列等を書き込んだ。側からみればただの変人である。
その時、佐原が二人分の自転車を押してやってきた。
一部の人には分かることだが、私は今、錬金術の真似事をしている。私は前に流行った錬金術アニメのファンなのだ。
佐原が入って来たため、足跡とタイヤの跡でところどころ陣が消えてしまったが、私は気にしなかった。どうせ遊びなのだから。
佐原は漫画図書館でハガレンを読んだことがあるそうだ。きっと、私がしつこく勧めたからだろう。ただし、読んだのはタッカーさんの事件の前まで。なぜその後まで読まなかったのか…
佐原はカバー裏の指ぱっちんの歌と無料メッセージアプリで使えるスタンプが気に入っているらしい。
つまり、佐原もハガレンを多少なりとも読んだことがあるので、手合わせ錬成の事は知っていた。私たちは手の平を胸の前で合わせ、あの兄弟のように、勢いよく陣に手を置いた。
すると、陣が白い光を放ち出す。
白かと思えば黄色に、黄色かと思えば黄緑に、緑に、そして次第に赤黒くなっていた。
これはまるで人体練成。
しかし、蘇らせる対象は存在しない。これでは何が起こるかは分からない。私たちはただ慌てふためく事しかできなかった。
その時の恐怖は尋常ではなかった。
私たちは恐怖からくる笑みに表情を引きつらせ、互いに顔を見合わす。
私はマラソンから逃げたかっただけだったのだ…それがまさか、こんなことになるとは…
そのうち、肉体が消えていくのだろうか。そうなれば、警察沙汰の大事件だ。【公園に手足欠損の遺体】とニュースにでもなりそうだ。これから私達はどうなるのか。もう流れに任せてしまえ。
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小松 翠(プロフ) - 白夜の幻想者さん» 作者としては、面白いのはここまでのように感じてしまうんですが…面白いと感じてもらえて良かったです！ 小さいのもエドの長所だと、私は思っていますよ…（笑） 小説の閲覧、そしてコメントをありがとうございます。とても励みになります。 (2017年7月23日 10時) (
レス) id: 1bf852082a (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - なんか、とっても深くておもしろかったです！真理も色々あるのかな？夢主ちゃん頑張れ！エドは意外といろんな面で小さいぞｗ小説頑張って下さい！ (2017年7月23日 10時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
小松 翠(プロフ) - アザミとヒマワリさん» トリップなんてしたことはないので、本当にそうなるかは分かりませんが…他の夢小説では夢主がエドたちとすぐに打ち解けていたので「それなら私が逆を行ってやろう！」と思い、書かせていただきました（笑） この小説をお読みくださって、ありがとうございます。 (2017年7月23日 9時) (レス) id: 1bf852082a (このIDを非表示/違反報告)
アザミとヒマワリ - トリップの現実を知りました・・・。 (2017年7月23日 9時) (レス) id: 7f2420204c (このIDを非表示/違反報告)
小松 翠(プロフ) - もちもっちーさん» こんな作品を面白いと言ってくださる方がいらっしゃるなんて、感動です！ありがとうございます！ (2017年3月19日 22時) (レス) id: b7dab0506b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小松 翠 | 作成日時：2017年2月28日 0時
