社会人エースが低血圧サボを起こす話 ページ6
エース君は低血圧&貧血サボ君のために食の勉強してたら良いと思います
さて、現在月曜日。時刻朝7:30。俺はあと15分で家を出る。
社会人になると月曜日から金曜日までの間は自然と目覚めたりするもんなのだが、たまたま俺の家に泊まりに来ていたサボは、いまだ敷いてやった布団の中で呻いている。
低血圧は朝に弱いというが、サボはその典型だ。THE・低血圧。
それプラス貧血も。
俺の家はサボの職場は近いから、多少遅く出ても間に合うと言っていたが、さすがにもうそろそろ起こすべきか。
よしっ、と覚悟を決める。正直寝起きのサボはめちゃくちゃ機嫌悪いからあんまり刺激したくないんだが、これで仕事に遅刻されてそのことを八つ当たりされるほうがもっと怖い。
「さ〜ぼっ、そろそろ起きろ。飯冷めるぞ」
「え〜すぅ、あ、落ちるよ、気を付けてぇ〜、落ちちゃう落ちちゃうぅう……あ〜……」
どうやら俺は落ちたらしい。
何度か体を揺すると、ぐぅ〜〜〜とうなりながらも目を開けた。
俺を視認すると、大きく欠伸と伸びをして、ぱちぱちと目を瞬かせる。
「はよ」
にへらぁ、っと力なく笑う顔は大変かわいい。一つ一つのパーツが整っているから、どんな姿も様になる。寝起きで髪の毛がぽわぽわしているのも良い。
ああもう、かわいいなぁオイ。
「なんじ?」
「7時半、あ、35分」
「はぁ!?」
がばっと体を起こすと、「あ、むり」と言ってふらーっと倒れそうになる。
低血圧特有の貧血だ。
予想していた俺は難なく受け止める。
「飯はテーブルの上に置いてあっっから、用意しとけ。俺あと10分で出るから」
「なんでもっと早く起こさねんだよ起こせよ、全力で、俺を、起こせよなあ」
「前そう言われて叩き起こしたらお前『低血圧なめてんのか、ああ?死ね』って言って来たんだよ」
「じゃあ時間を止めろよ」
「お前は俺をなんだと思ってるんだ」
ゆっくりとサボが立ち上がり、頭を壁にガンガンぶつけながら洗面所に向かっていったのを確認すると、俺もサボ用にコーヒーを淹れる。
「食欲ない」
「せめてサラダと味噌汁は食え。あとコーヒー、低血圧に効くから」
「時間ない。エースが起こさないから」
「めんどくせぇなお前!!」
あ、これ機嫌悪いわ。これだから朝のサボは扱いづらい。
「……ったく。俺もう出るぞ」
夕飯用の炊飯器もセットできたので、ジャケットを着て玄関に向かう。
「待てこら忘れもん」
「あ?」
サボが玄関に来る。
何も言わずに顔を寄せた。サボの腕が俺の首に回される。
「いってら、気を付けて」
「……いってきます」
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作者名:piece OF cake | 作成日時:2020年12月5日 1時