久しぶりの本社 ページ9
「で、迷子ってワケ😉」
「……説明する素振りだけでもいいから努力して欲しかったかも」
Aは広大な本社の中で1人ぽっち彷徨いていた所、夢追翔に保護されたところだった。いや、Aが歩いてた夢追を無理やり手に入れたというのが正しいだろう。
加賀美の撮影終了が待ちきれずに適当に抜け出したら普通に迷ったのだ。
皆さんもご存知の通りえにから本社は地上部に飛び出したビル部分は氷山の一角で、地下には1度迷ったら2度と陽の目を見れない程の広大な敷地を有している。そこには訓練場や異世界へのテレポート場、ダンススタジオ、地下格闘技場、闇カジノその他ウユニ塩湖……まあ、リスナーが良くライブ映像で見る場所が全て保有されているのであるから、迷子は命取りだ。
もし迷ったり転送バラケ等で1人になってしまった時は『広報活動用救助特化型擬似キャラクター』“ゆがみん”が案内サポートとして派遣されるが、今えにからの加護下にいないAは端的に言うと死を待つだけの哀れな紙くず的な存在であった。
しかし
ソコに純白の優面、白雪姫もかくやというほど髪は黒く、少し神経質そうに見えるが明らかに苦労人気質な袖無しクールビューティが曲がり角から出てきたらどうだ。
Aは一も二もなく飛びついた。
本社地下は特殊な磁場のせいで時の流れも少し歪んでいるので、体感的には酷く時間が過ぎていた。2日3日程であろうか。スマホはエラーを吐き続ける板になったので途中で捨てた。
特にかくかくしかじかする訳でもなく、ノリの良さだけでこの場を乗り切ろうとしてるのがアリアリと分かり夢追は苦笑いをする……。
彼は知らないが、Aが笑顔でいれるのは人外由来の並外れた体力と気力のおかげである。実は本当に疲れていて状況を説明出来ないだけであった。
しかし普通は分からない。そんなことに巻き込まれるライバーは余り居ないので。
ひしっと掴まれた手を振りほどこうにも、少し目線の低いところから桃色悪魔(?)が上機嫌そうにしているので早くも毒気を抜かれ、夢追は引率のお兄さんモードに突入してしまった。
「ねぇ俺喉乾いた〜……」
「え、それ僕にたかってる?」
「いいじゃん、文無しを助けてよ」
「まあ別にいいですけど……」
果たしてこの子は誰の知り合いだろうか?何故か異様に疲れて見える彼を見やる。
羽や角から見るに人間では無いであろう。2,3人検討をつけてみたがさっぱり分からない。お手上げだ。
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あい(プロフ) - 温帯亭気圧さん» ありがとうございます!誤字ってました…恥ずかしい… (1月5日 21時) (レス) id: 77eb95d78f (このIDを非表示/違反報告)
温帯亭気圧(プロフ) - あいさん» リクエストありがとうございます〜!ちゃんと話を繋いで出来上がるまで少々お待ちください!ご心配もありがとうございます😌 (1月5日 19時) (レス) id: c0418335ef (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - リクエスト失礼します。本社で迷子になってしまっているところをymoiとkndに保護される内容を書いて欲しいです。最後になってしまいますが、いつも楽しく読んで頂かせています。大変なことが多々起こりますが、これからも体調に気をつけて元気に生活費して下さい。 (1月5日 10時) (レス) @page9 id: 77eb95d78f (このIDを非表示/違反報告)
温帯亭気圧(プロフ) - 雨さん» めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます😭 (9月9日 22時) (レス) id: c0418335ef (このIDを非表示/違反報告)
雨 - めっちゃ好きです!!!!! (9月7日 12時) (レス) id: 20d3cc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:温帯亭気圧 | 作成日時:2023年7月7日 22時