あらすじ ページ7
｢あ、甲斐田はもう会ってんだっけ｣
｢何を隠そう、Aちゃんが外に出れるようにしたのはこの僕ですからね！｣
｢え！？たまにはすごいやん｣
不破がパシパシと甲斐田の肩を叩く。“たまには”と言われているのに甲斐田は得意げに鼻をそらした。
褒められなれていないのである。
｢で、大丈夫って何があったんですか…？｣
少し不安げな瞳で加賀美を伺う。加賀美は頬を掻きながら、歌舞伎町に行った事、そこで不破にあった事、トラブルに巻き込まれたが何とか不破が解決してくれた事、その後飲みすぎてAが暴走した事をざっくり話した。
ちなみに迷惑姫のTikTokはすぐにアカウント停止、本人は謎の失踪を遂げている。えにからの法務部は早くて強いし怖い。
｢はぇ〜そんな事があったんスね。てかスマブラやるんなら僕も呼んでくださいよ！｣
｢あーね、次は呼ぶわ〜｣
｢絶対ですからね！！！｣
頬を膨らませプクプク怒って、甲斐田は不破に言った。不破はしっかり流しつつも、次があったら本当に声をかけるだろう。一見軽薄に見える関係は想像以上に繋がっているものだ。
｢不破さん、衣装調整するんでこちらへ｣
｢んお、はーい。じゃ後でぇ｣
スタスタと長く持て余した脚で不破は控え室の方へ向かう。この後メイクさんが入ったりするので忙しい。不破が見えなくなると、目線を扉の方に向けたまま、甲斐田が加賀美にコソリと問いかけた。
｢…社長、今の話からすると、僕の渡した制御装置を使ったって事でいいですか｣
｢そうですね、ちゃんと報告はしようと思ってたんですが｣
加賀美はそっと甲斐田に水晶が嵌め込まれたラペルピンを渡す。その宝石はかなり黒ずんでいて、元の蜂蜜色は殆ど消えている。
｢あらら、やっぱり1回で…了解です。コッチも改良してみますね｣
｢ありがとうございます、今度埋め合わせをさせてください｣
｢埋め合わせなんて！それよりAさんが暴走しないように、ちゃんと見といてくださいね！｣
甲斐田はわざとらしくウインクをする。パチと音がなるような睫毛の瞬きは、周りに星屑が飛び散るようにサマになっている。ムカつく顔をしていなければほとほと完璧な様相だ。
｢大丈夫です、ずっと見てる事に決めたんで｣
その、ぽつと呟くように溢された言葉に、甲斐田はおや？と思う。
加賀美の様子が、纏う気のような物が、少し細められた瞳が、暖かく優しく変化した気がしたのだ。
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あい(プロフ) - 温帯亭気圧さん» ありがとうございます！誤字ってました…恥ずかしい… (1月5日 21時) (
レス) id: 77eb95d78f (このIDを非表示/違反報告)
温帯亭気圧(プロフ) - あいさん» リクエストありがとうございます〜！ちゃんと話を繋いで出来上がるまで少々お待ちください！ご心配もありがとうございます😌 (1月5日 19時) (レス) id: c0418335ef (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - リクエスト失礼します。本社で迷子になってしまっているところをymoiとkndに保護される内容を書いて欲しいです。最後になってしまいますが、いつも楽しく読んで頂かせています。大変なことが多々起こりますが、これからも体調に気をつけて元気に生活費して下さい。 (1月5日 10時) (レス) @page9 id: 77eb95d78f (このIDを非表示/違反報告)
温帯亭気圧(プロフ) - 雨さん» めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます😭 (9月9日 22時) (レス) id: c0418335ef (このIDを非表示/違反報告)
雨 - めっちゃ好きです！！！！！ (9月7日 12時) (レス) id: 20d3cc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：温帯亭気圧 | 作成日時：2023年7月7日 22時
