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買った瓶の中に水を、摘出した魔眼を入れ。包帯を外し、新しく買った義眼を左に取り付ける。視界こそは変わらないが、外見としてはようやく人らしく成り立ったような感じだ。
｢ありがとな。そんじゃ、私は東京に帰らせてもらうわ。｣
直哉を懲らしめ、魔獣も掃討できた。一石二鳥以上の最高の日だ。マシュたちがいたら確実に止められていたが、私とカウレスのレイシフトのみが許されたから、こうして動くことができた。
......アーサー？ほら、あれはギャグ堕ちイケメンだから。
｢どうした、直哉。｣
禪院直哉｢......｣
｢その屈辱を糧に強くなれ。思考を変えろ。お前は古に囚われ、古の奴 隷になっているようなものだ。自分だけの考えを持ち、自分自身の願いを見つけ、そのために戦うといい。男尊女卑思考は別に構わんが、人には押し付けるなよ。｣
禪院直哉｢そういう説教はどうでもいいんじゃ、ボケが。お前はなんとしてでも、今この場で殺さなアカンのや。扇君、甚壱君、殺るで。｣
一つ苛つくのは、いつまで経っても己の弱さと間違いを正せないクズども。女一人に男三人、ああ気持ち悪い。
｢宝石魔術起動。｣
禪院扇｢ぬッ...！？｣
｢この障壁はね、君たちのような神秘も持たない男には...｣
禪院直哉｢俺は壊せるに決まっとるやろが！！！｣
｢......そうだった。なら殴り合おうじゃないか。｣
宝石をどれだけ目眩ましに使おうと、バカとはいえ歴戦の呪術師。こう三人にかかられたら勝ち目はない。
｢なんて嘘！逃げろ〜っ♪｣
禪院直哉｢チッ、俺の術式を利用しやがって...！｣
｢負けない方法って知ってる！？勝ち目のない戦いに参加しないことなんですよ！これ昔からの常識だぜ！？バーカ！｣
禪院甚壱｢我が術式からは逃れられん。｣
｢ジジイが無理すんなって...｣
人混みに入って走り始めた瞬間に気付いたが、あれは一般人も躊躇なく殺せるタイプの人間だ。何かあっても金と権力で黙らせるような、おぞましい輩。
空から拳が降ってくるのがよく分かる。
｢......規模が違いすぎでしょ。宝石魔術展開！死に際にヤバいモンが見えたァ！？お前らの死に際はここじゃねェんだよ！！！｣
禪院直哉｢(...は？アホか？一般人見捨てれば、お前は逃げれたとちゃうん？)｣
｢命削ってやらァ！！！｣
禪院直哉｢(しかもそれ...マジで命削って...)｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年2月14日 7時
