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アンデルセンという、有名な作家さんと同じ名前の少年。彼が私の背中を押してくれた。だから私は恐れず戦えた。
真人「今の術式も気になるなぁ...!」
彼はまだ成長途中。発言通りであれば、彼の術式は触れることで発動するもの。なら勝ち目は私にある。
三輪霞「抜刀!!!」
真人「!?」
シン・陰流は術式じゃない。半径2.21mの簡易領域内に入った者たちを、フルオートで迎撃するもの。これは部外者には決して教えることはできないという縛りがある。
三輪霞「(目で見て盗むなら簡単だけど...あの人、やったよね!?)」
「(いいな、真似しよう。)」
真人「マジか...でも、その速度を上回ればいいだけだろ?腕もすぐに再生できる俺にとって、その技は意味がないし。」
三輪霞「(あっ、やば。)」
敵にもバレた。私程度の腕じゃ、この速度の抜刀はすぐに避けられる。
三輪霞「(次失敗したら全員死んじゃう。私は、私は...)」
釘崎野薔薇「仕方ないわね。共闘ってヤツでしょ?」
禪院真依「そうじゃないと顔向けできないわよ。行って、二人とも。そこのガキも連れて。」
三輪霞「二人とも...!」
釘崎野薔薇「要は触れなきゃいいんだろ?五条先生が来るまでの時間稼ぎ、引き受けてあげる。」
禪院真依「少しだけ見直したわよ、三輪。あなたの分まで頑張るから。」
「......」
五条先生が来るまでの時間稼ぎ?何分?何秒!?
その間に避けられなかったら死んじゃうのに......どうして怖がらないのかな。
禪院真依「勝ち目はあるのよ。」
三輪霞「え...」
アーサー「夏油傑は結界の外へ逃げた。マスター、二人を連れて生き延びるんだ。カウレスもじきに魔獣掃討を終えると言っていた。」
「ああ、ここは任せとくよ。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2022年2月14日 7時