エルメロイ教室のある天才たちの未来 (ページ4)

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喧嘩は魔術師なりのものだったし、一般人なりのものでもあった。

要は殴り合うか、殺し合うか。この時ばかりは周囲の声も聞こえず、ただ自分等が楽しめりゃあ構わんって感じで。これがすっごい面白かったんだ。

フラット｢どっちが死ぬか賭けます？｣

エルメロイⅡ世｢いや、ダメだろ。止めるにも死人が出たらな...｣

グレイ｢出るんですか！？｣

エルメロイⅡ世｢ああ、私の両腕が落とされるぐらいに。カエデさんがいなかったら、今の私は義手生活を送っていたかもな。｣

死者は十程度。死んだばかりなら魂も留まっているし、ギリ息もあったから、お母様の力でなんとか被害は出なかった。絶対にノーカンしたい、あれは。

そんな私でもノーカンにしたくないものがあったもので。

｢帰るぞ、夏油家に。｣

夏油傑｢嫌だね！｣

商談をしたかった。頭の固いクソ老夫婦では通じないし、仮でも跡継ぎとして傑を利用したい。そう頼んだら、彼は冬木からロンドンの時計塔まで逃げた。昔から行動力だけはすごいが、まさか時計塔に逃げるとは思わなかった。

以降は傑が時計塔に逃げ、私が殺しに行くのリサイクル。これは私が傑を殺す、例の日まで続いた。

ライネス｢やっば...また修理費が...私は関係ないからいいや！｣

商談を成立させ、予め夏油家に爆弾を仕掛け、傑が成人を迎えると同時に爆発させる。そうすれば傑も晴れて夏油家の当主になれるし、お互いに得のある関係にもなれる。そう話してみたが、

夏油傑｢あんな家を継ぐものかッ！！！｣

｢テメェの将来を約束するって言ってるだろうが......トリムマウ！｣

トリムマウ｢ハッ。｣

｢殺す気で銃撃しろ。｣

トリムマウ｢仰せのままに！｣

ライネス｢(エルメロイ魔術も使えちゃうの？)｣

傑の恨みはとことん強いし、死ぬまでそれを晴らせなかった。