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何も覚えてない。彼女には自分の体の変化を、なんとか抑えてもらわなければ。
「あれ...少し、シワが...」
あれはただのストレスとか、生活習慣の乱れとか、そういうものじゃない。肉体だけが極端に年齢を重ね始めている。故に彼女たちは向こうに帰さなければいけなかった。
シオン「...女神より提示された、新たな特異点を観測しました。今度は本物の異界特異点です。」
七海「そこは私と夏油先輩の故郷、ユージオさんの妹さんが通っていた学校がある場所でもあります。もしレイシフトをするのなら、ぜひこちらに案内役をお任せください。」
どうか、君たちに幸がありますように。
どうか、その子が安心して生きていられる世界が、どこかで見つかりますように。
これは私なりの気遣いなのです。どうか、これだけは覚えていて。
藤丸「(...別の世界に置いていかないと、この世界では生きていけない体になる...か。)」
紙屋「捨てろ、そんな手紙は。」
藤丸「捨てない。世界と、先輩とちゃんと向き合うために、俺はいろんなことから逃げたくない。」
紙屋「......お前も変わったな。頼むから、お前も変わらないでくれよ。いつかはお前も先輩と同じ立場になるってこと、それを覚えておけよ。」
キリシュタリア「私は元からそんな生き方しかできない運命だったが、君は本来なら普通の生き方を許されていたんだ。死ぬとしても、その時を誤るような真似はしないでくれ。」
藤丸「心配してくれてありがとう、二人とも。」
マシュ「あのー...先輩、とりあえず医務室に行きませんか?Aさんをちゃんと労ってあげないと。」
藤丸「そうだね。...あれ?メリュジーヌは?」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月29日 20時