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_____この地下に収容されてから、どれぐらい経ったものか。
今では見回りも来なくて、魔力補給も人々の欲望を実体化させなければ、不可能な状態に陥っている。
?「......」
名前も、自分の存在も。何のために在ったのか、生きていたのか、もう思い出せない。強いて覚えてるものがあるとすれば、私には愛した誰かがいたってことぐらい。
?「この臭い...なに...?熱い...熱いよ...」
腕を落とされ、背中にホースが突き刺さっていて、そこから私のすべてを奪われている。それを通じて分身の光景が見られるって聞いたけど、私は見たくない。一生、何があっても。
そう思ってた。でも今は見なくちゃ、この臭いと熱さの正体が分からない。
?「...え?なに、これ」
春「A!大丈夫か!?」
?「......?あなたは、確か...先月...」
春「怪我はないな...よかった。ここも火の海になる。こんなホースはもう抜いていい!半分ぐらいの人間が死ぬだけだからな!」
外が炎に包まれ、何かに恐怖するように、人間たちが殺し合っていた。
?「見捨てるの...?春さん、」
アサシン「案ずるな、お前たちも奴らと同じ場所へ逝ける。」
目の前の男性の首を切られ、何も発することなく倒れた。
?「......そんな...」
アサシン「お前はもう少し生かすか...人間というのは、一人ずつ殺した方がとても楽しい。バカは一つの敵に立ち向かうため団結し、残酷に、非道に、我らに殺されるだけの運命なんだよ。そういう欲望が糧となり、我らはビーストVという席につくことを許される。その所業も、愛も、すべては我らだけのものだ。」
?「待って...置いていかないで...!」
アサシン「じゃあな。お前は一生そこにいろ。人間を見捨てたくないなら、な。」
ここにいても人が殺される、ここから離れても人が死ぬ。
最悪だなって、改めて思います。こんなにも居心地の悪い場所は初めて。
?「......誰か。」
女神「アサシンなら消えたわ。ここが本体が繋がれた場所、この世界の生命線とも呼ばれる、幻の第百万一層。」
?「!?」
藤丸「...ライダー。」
?「......マスター?」
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作者名:琲世 | 作成日時:2021年12月26日 18時